定価4,180円(本体3,800円)
発売日2025年4月30日
ISBN978-4-7917-7705-1
その線の震えが映し出すのは
犯罪者の不安か冤罪の恐怖か
1920年代のアメリカ、血圧や呼吸の変化から嘘を見破る装置の発明に人々は熱狂した。しかし、自白の強要や冤罪を防ぐはずの道具は、新たな「凶器」となって人々を翻弄しはじめる——。嘘と真実のあいだで揺れ動く人々を活写し、人間の本質を照らし出す壮大なノンフィクション。
[目次]
著者による註記
パート1
サンセット地区
血塗られた人生
口論とアリバイ
パート2
町の保安官(タウン・マーシャル)
学生警官
新米警官(ルーキー)
〝あの装置〟
胸の奥の秘密
マジシャン
パン職人と司祭
悪魔の装置
パート3
パシフィック・ハイツ
樹液とおがくず
小鬼と悪魔
第三度
荒れた土地
虐殺事件
チキン・ディナー
コウノトリの助っ人
満ち潮
トワイライト・ゾーン
弁護側の主張
真の船乗り
ため息の橋
自白剤
火事と毒
パート4
おとりバト
囚人32147番
ダイヤモンドの原石
ペンキを塗ったスズメ
新聞記者
悪意
フランケンシュタインの怪物
E・ノーマス・ウェルス
早すぎる終焉
ラストマイル
救いの手
裁判官と陪審員
エピローグ
結び
謝辞
訳者あとがき
図版クレジット
参考文献
出典等に関する註
[著者]アミット・カトワラ(Amit Katwala)
WIREDシニア・エディター。ロンドンを拠点に活動。著書にThe Athletic Brain: How Neuroscience is Revolutionising Sport and Can Help You Perform Better (Simon & Schuster, 2016)などがある。
[訳者]五十嵐加奈子(いがらし・かなこ)
翻訳家。東京外国語大学卒業。主な訳書に、ローラ・カミング『消えたベラスケス』、エドワード・ウィルソン゠リー『コロンブスの図書館』(以上、柏書房)、デボラ・ブラム『毒薬の手帖』、リー・メラー『ビハインド・ザ・ホラー』、ニール・ブラッドベリー『毒殺の化学』(以上、青土社)がある。