現代思想2024年8月号 特集=長期主義

-遠い未来世代のための思想-

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現代思想2024年8月号 特集=長期主義

定価1,760円(本体1,600円)

発売日2024年7月29日

ISBN978-4-7917-1468-1

絶滅を回避して未来を手に入れる
長期主義は、遠い未来を確保するために「人類存亡リスク」――核戦争や気候変動、パンデミックや人工知能の脅威――の除去を説き、シリコンバレーの起業家を中心に熱烈な支持を集めている。それは功利主義の正統な後継者なのか、それとも偽装された現代の優生思想なのか。本特集では、前身である効果的利他主義を含め、長期主義を多角的に検討し、その全体像に迫る。

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[目次]

 

特集*長期主義――遠い未来世代のための思想

 

【討議】
数万年先の人類と私たちをつなぐもの / 吉良貴之+丸山善宏

【揺らぐ文明のなかで】
神話から「長期主義」へ――宮崎駿『風の谷のナウシカ』を介して / 稲葉振一郎
効果的利他主義と長期主義における密教的側面 / 木澤佐登志
未来は左派のものか、右派のものか――右派進歩主義、ダイナミズム、プロメテウス主義 / 井上弘貴

【提言】
我々は歴史の蝶番に生きているのだろうか? / ウィリアム・マッカスキル(訳=綿引周)

【誰が思想を引き受けるのか】
思想に人生を捧げる前に――長期主義と功利主義の間の齟齬について / 奥野満里子
長期主義の逆説と本質――ポテンシャルへのまなざし / 橋本努
創造は幸福に先立つ――長期主義批判 / 渡辺一樹

【果てしなき流れの果てに……】
Generation / 樋口恭介

【惑星の空間と時間】
長期主義から全歴史主義へ / 加藤尚武
深層的な時空、ノンヒューマンな領域、諸言語の結びつきと生の高度な領域――長期主義における「やり過ごし」モードからいかにして外れていくのか / 篠原雅武
〈非〉未来主義序説――時間─ 死─ 政治、廃棄された生の哲学 / 辰己一輝

【人間ではないものたちのエージェンシー】
遠い未来世代は企業のステークホルダーか――ビジネス倫理から効果的利他主義と長期主義を考える / 杉本俊介
長期主義と人間以外――パンデミックの例を通してAIと非ヒト動物について考える / 竹下昌志
工場畜産は廃止すべきである / 鶴田尚美


 

【連載●科学者の散歩道●第一〇四回】
オッペンハイマーの登場と日米開戦――カリフォルニアの二人 / 佐藤文隆

【連載●社会は生きている●第二四回】
環境とシステム10 私というアフォーダンス──知覚の序列 / 山下祐介

【連載●京都〈移民〉紀行●第二回】
『古都の占領』と多民族都市の記憶 / 森千香子

【連載●現代日本哲学史試論●第八回】
批評から哲学へ――浅田彰の『構造と力』と東浩紀の『存在論的、郵便的』 / 山口尚

 

【研究手帖】
ギリシアの科学知の相続者たち / 荒木裕太