現代思想2024年5月臨時増刊号 総特集=アントニオ・ネグリ

-1933-2023-

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現代思想2024年5月臨時増刊号 総特集=アントニオ・ネグリ

定価2,200円(本体2,000円)

発売日2024年4月26日

ISBN978-4-7917-1464-3

ネグリ思想の全体像に迫る追悼特集
とりわけ『〈帝国〉』とそれに続く一連のマイケル・ハートとの共同作業を通じて、二〇〇〇年代以降の闘争に世界的な影響を与えたイタリアの哲学者アントニオ・ネグリ。
活動の原点から近代政治思想史家としての事績、その理論と実践が遺した広範な足跡と応答の数々に至るまで、ネグリ思想の全体像を改めて見つめ直すとともに、未来へと継ぐ。昨年一二月に惜しくも逝去した現代の「闘士」に捧ぐ追悼特集。

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【目次】

 

総特集*アントニオ・ネグリ――1933-2023

 

【討議】
ネグリ思想の継承と再考――メディア・環境・フェミニズム   / 清水知子+箱田徹+水嶋一憲

【同志より】
彼は字義性と自由を驚くべき仕方で結びつけた、カール・マルクスの読解者であり継承者だった / エティエンヌ・バリバール/訳=佐藤嘉幸
トニへ――あくまでも個人的な最初の印象    / サンドロ・メッザードラ(訳=柱本元彦)

【ネグリ、ヨーロッパの「今」を語る――最晩年インタビュー】
フランスに生まれた新しい階級闘争のかたちとイタリアの状況 / アントニオ・ネグリ(聞き手=アンジェラ・マウロ/訳=柱本元彦)

【ある政治哲学者の肖像】
再び〈以下ヲ欠ク〉――アントニオ・ネグリを偲んで / 市田良彦
すべての賃金闘争は革命に通ず / 廣瀬純
構成的権力とその危機――アントニオ・ネグリを悼む / 王寺賢太
学者アントニオ・ネグリ――『構成的権力』と立憲主義について / 國分功一郎
革命における時間とマルチチュード――戦後日本の新左翼運動とネグリ、長崎浩 / 友常勉

【〈帝国〉の時代、それから……】
ネグリと私 / 斎藤幸平
アセンブリ概念について――二一世紀思想におけるネグリの布置 / 檜垣立哉
階級プライム――新たなる連帯を求める者たち / 塩田潤
中断された〈帝国〉――マルチチュードと一九九〇年代の想像力 / 青木耕平
ヴァンパイアについて――マルチチュードの形象とその領域をめぐる比較考察   / 大橋完太郎

【闘士(たち)の来た道】
権力に先立つ抵抗――アントニオ・ネグリのマルクス主義とその特異性 / 佐藤嘉幸+飯村祥之
トロンティとネグリの間(あいだ)――「政治の自律性」から「自律性の政治」へ / 隅田聡一郎
「非物質的労働」をめぐる連続と断絶――ネグリとフェミニスト / 伊田久美子
「メトロポリタン」トニ・ネグリ――「大都市ストライキ」試論 / 北川眞也
特異性の同盟へむけて――ネグリ=ガタリ再考 / 上尾真道

【読む、読まれる、読み合う】
ネグリVSアガンベン、あるいはオルター・エゴの応答 / 岡田温司
ネグリとナンシー――コモンをめぐって / 伊藤潤一郎
ネグリに抗するマキャヴェッリ――マルチチュードをめぐるオルタナティヴを求めて / 村木数鷹
ネグリ『デカルト・ポリティコ』について / 谷川多佳子
神よ、私はあなたを見た、だから私はあなたを所有する――ネグリ『ヨブの労働』を読む / 佐藤啓介

【思想の見取り図】
あるコミュニストの遍歴――アントニオ・ネグリ著作解題 / 飯村祥之