定価2,860円(本体2,600円)
発売日2024年4月25日
ISBN978-4-7917-7641-2
感染症対策、治療、ケアとは何か。
国家や製薬会社、市民がともに働きかける現実を描写し、また人間そのもののあり方をとらえ直す。「存在論的転回」以降の人類学を踏まえ、人文学と自然科学を架橋する画期の書。
[目次]
はじめに
第1部 パラ医療批判の人類学に向けて
第1章 感染症と人類学
第2章 干渉を描くこと――環境改編としての政策・適応・書き物
第3章 化学的環境のリズム――薬剤を時空間に配置することについて
第2部 このパンデミックを生きる
第2部のための端書
第4章 患者の責任とペイシャンティズム
第5章 感染者数とは何か――COVID-19 の実行と患者たちの生成
第6章 医薬化する希望――不在のワクチンが見えづらくするものについて
第7章 ウィズコロナの始まりと終わり――パンデミックにおける身体、統治、速度
第8章 テレストリアルたちのパンデミック
終 章 テレストリアル的介入の行方
おわりに パラコロナを生きる
あとがき
参照文献一覧
索引
[著者] 浜田明範(はまだ・あきのり)
1981年、東京都生まれ。専門は医療人類学、社会人類学。現在、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻准教授。著書に『薬剤と健康保険の人類学』(風響社、2015年)がある。編著・共編著に『再分配のエスノグラフィ』(悠書館、2019年)、『新型コロナウイルス感染症と人類学』(水声社、2021年)などがある。