現代思想2024年4月号 特集=〈子ども〉を考える

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現代思想2024年4月号 特集=〈子ども〉を考える

定価1,760円(本体1,600円)

発売日2024年3月28日

ISBN978-4-7917-1462-9

誰もが子どもについて語れる社会へ
少子化、待機児童、親ガチャ……こうした問題を考えるとき、私たちはどこまで子どもの声に耳を傾けているだろうか。本特集では、学校の内外に広がる教育の場面を背景としつつも、より広い視野のもと現代の日本において子どもとは何かを問い、子どもを産み育てるとはいかなることかを見つめ直す。

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[目次]

 

特集*〈子ども〉を考える

 

【討議】
子どもがいる世界を豊かに 学校内外に広がる共同性から / 貴戸理恵+矢野利裕

【〈家族〉の輪郭】
大人は子どもを教育できるのか? / 中村佑子
「親ガチャ」と自己責任論 / 戸谷洋志
〈血の繋がり〉がない親子 / 標葉靖子
結婚を再構築する若者たち――少子化対策と「結婚ハック」 / 永田夏来

【法整備を考える】
非婚・離婚後の共同親権と子の利益――共同親権率の低い欧米から学ぶべきこと / 木村草太
一二六年ぶりの民法改正で無戸籍の子ども問題は解消されるのか?――それでも「離婚後三〇〇日ルール」が残る理由 / 井戸まさえ

【制度と暮らし】
つながらない選択――シングルマザーの生活史をもとに / 平安名萌恵
超多様性を生きる子どもたち / 原めぐみ
児童養護施設で育つ――日常生活と子どもの社会化 / 三品拓人
子どもの放課後の権利保障としての学童保育――その担い手の育成が求められる理由 / 鈴木瞬

【教える・育む・学ぶ】
探究とは。――「学問図鑑」監修と「探究学習」から感じたこと / 宮野公樹
「正直に有りのまゝ」綴るということ――明治期の子どもの日記とその指導 / 柿本真代
どのような性教育が、日本にあったのか? 二つの「誤認」をめぐって / 堀川修平
国語教科書の中の「戦争」 / 五味渕典嗣
迷いのない子ども/大人たち――高校教育におけるAI活用をめぐって / 雁木聡

【子どもの未来】
〈子ども支援=教育保障〉の歴史的位相 子ども期の/を通した統治の変遷 / 元森絵里子
教育による階層再生産を考える 業績主義的地位達成の行き詰まり / 成澤雅寛
奨学金・授業料「後払い制度」・経済的徴兵制 / 大内裕和
政治(運動)する子どもたち / 小林哲夫

 

【連載●科学者の散歩道●第一〇〇回】
原子爆弾と日本復興 仁科芳雄と永井隆 / 佐藤文隆

【連載●「戦後知」の超克●第三九回】
見田宗介の「近代」と「現代」11 / 成田龍一

【連載●社会は生きている●第二〇回】
環境とシステム 6 道具の言語性――機能、意味、構造 / 山下祐介

【連載●現代日本哲学史試論●第四回】
現代日本哲学におけるデカルト的転回――埴谷雄高から池田晶子へ / 山口尚

 

【研究手帖】
この世界は抽象的に存在しているのか? / 藤田翔