大崎清夏詩集

大崎清夏 著

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大崎清夏詩集

定価2,420円(本体2,200円)

発売日2024年3月23日

ISBN978-4-7917-7629-0

じぶんの賛美歌を娘は歌いながら
道路を渡る、
そこへ
めきめきと森が生える。
——「森がある」より

ひと、動物、自然…、事物のあいだをみずみずしく伸び広がっていく言葉たち。
第1詩集『地面』、第2詩集『指差すことができない』(中原中也賞受賞)、第3詩集『新しい住みか』を著者初の集成として一冊に。解説・斉藤倫

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[目次]

◎地面

地面

窓を拭く人

熊の里

わたしは朝日が眩しくて……

微風も光線も

私たちは、流れるを、川と呼ぶ。

山をくだる

ははの交代

春と粉

ひゅーじ・ぱーく

あとがきにかえて 四〇年といま

 

◎指差すことができない

指差すことができない

ラ・カンパネラ

ワンダーフォーゲル

森がある

適切な速度で進む船

ここにないものについての感情

らくだは苦もなく砂丘になる

夜が静かで困ってしまう

知らない人と話す

スナックみや子

暗闇をつくる人たち

ぜんぶのはらになったあと

ゆっくりと流れる世界の粒子

うるさい動物

天地

テンペルホーフ主義宣言

四つの動物園の話

ハレーションの日に

 

◎新しい住みか

アブー

謝肉祭

ミンミン

炊飯器

テロリストたち

次の星

野生の鹿

セシル

水場

月光

エレナ

うまれかわる

空き家

黙祷

気球

ウムカ

ネズミちゃんは酔っぱらっている

永遠と一日

海に帆をしまう
 

解説 地面からはじまる連帯  斉藤 倫

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[著者]大崎清夏(おおさき・さやか)
1982 年神奈川県生まれ。詩集『指差すことができない』で第19回中原中也賞受賞。本書収録の詩集のほか、著書に『踊る自由』(左右社)、『目をあけてごらん、離陸するから』(リトルモア)、『私運転日記』(twililight)などがある。音楽や美術など他ジャンルとの協働も多く、奥能登国際芸術祭パフォーミングアーツ「さいはての朗読劇」では脚本と作詞を手がける。絵本の文や楽曲歌詞、ギャラリー等での詩の展示、海外詩の翻訳など、ことばを軸にさまざまなかたちで活動を行う。