現代思想2024年3月臨時増刊号 総特集=立岩真也

-1960-2023-

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現代思想2024年3月臨時増刊号 総特集=立岩真也

定価2,640円(本体2,400円)

発売日2024年2月6日

ISBN978-4-7917-1460-5

「生存学」の思想と実践
「障老病異」を抱え、人びとがともに生きて在ることを思考してきた社会学者・立岩真也。「生存学」を基盤とする、アカデミアと当事者、支援者が手に手を取り合う基盤はどのようにつくられ発展していったのか。『生の技法』や『私的所有論』に始まる立岩自身の、また立岩との協働によって練り上げられた仕事を総括し、またそのバトンを引き継ぐための総特集。

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【目次】

 

総特集*立岩真也――1960-2023

 

*学問と研究に求めること
立岩真也 生を辿り途を探す――身体×社会アーカイブの構築

*遡り、探し、辿ること
栗原 彬 はやく、ゆっくりの「唯の生」
山田 真 立岩さんの思い出つれづれ
大澤真幸 私たちは同じところをめざしてきた――違う道から
川本隆史 文体の革命と生存の肯定――立岩真也から〝もらったもの〟
森岡正博 抗して生きる意志としての生存学――立岩真也を追悼する
酒井隆史 立岩真也さんのそう多くはないおもいで――二〇〇三年―二〇〇七年頃

*「正しい」とされることを問うこと
稲葉振一郎 『私的所有論』再読
中倉智徳 私的所有と相互所有
島薗 進 困難な生から学ぶいのち尊重の洞察――立岩真也と日本の生命倫理論
杉田俊介 凌駕不能的自然、あるいは、他者にとってもまた私自身にとっても他者であるような自己
福島 智 立岩は、一〇〇年後も読まれる
渡邉 琢 立岩さんの「他者論」と自立生活運動の課題――『私的所有論』を軸に

*生の技法から考えること
岡原正幸 立岩へ、早いじゃないか――『生の技法』という生の技法を生きる
尾中文哉 立岩真也を『生の技法』で語ることができるのか
島影圭佑 生の技法としてのデザイン、そしてデザインアクティビズムへ

*書くこととことばをつくること
小川さやか 立岩文体の感染力――生きて在る運動の基盤として
福嶋 聡 立岩真也の、納豆のような文体
やまだようこ あの一言を語り直す
長見有人 誰の、は本当はたいしたことじゃない
髙橋 淳 〈私が〉もらったものについて
天畠大輔 お前そんなことで悩んでんじゃねえよ

*介助/ケアを行うこと、そして働くこと
岡本晃明 京都の路地――透けゆく声と立岩さん
長谷川 唯 人と人の間の日常をつないで生存の方途を照らす
桐原尚之 立岩真也について――京都での一〇年間を振り返る
葛城貞三 志を継いで歩み続けます
土屋 葉 家族と愛とケアについて
美馬達哉 ケアから労働をみる――解釈労働論のためのメモ
堀田義太郎 反差別と分配――『私的所有論』第八章によせて

*生きて存るを学ぶということ
大谷いづみ 立岩真也さんと生存学のこと
田島明子 立岩真也先生の文章は残り続ける
勝村久司 「優しすぎた改革者」が変えようとしていたものは何か――立岩真也氏を偲ぶ 
橋口昌治+坂井めぐみ ありがとうございました。

*フェミニズム/ジェンダーから問われること
安積遊歩 アルコールの魔界にのみこまれ、逝ってしまった君へ
山森 亮   忘れられたフェミニズムの歴史のなかのベーシックインカム
村上 潔 立岩真也のフェミニズム批判は何に起因していたのか――初発の段階からの小考
吉野 靫 立岩真也がそこにいた

*記録と記憶をつなぎ、手渡すこと
田中恵美子 立岩真也の仕事――障害者運動を“つなぎ”、歴史を築く。そして人を“育てる”
大野光明 交差と流動——一九六〇・七〇年代の障害者・病者の運動史/運動論をめぐって
山本崇記 差別を論じる現代史へ
荒井裕樹 運動史の損失――立岩真也のいない世界
池田光穂 しんや君との真夜中の対話

*ともに生きること、その先を生きること
青木慎太朗 情報保障――立岩真也の/と歩んだ途
小林一三 楽園づくりの途中で
鄭喜慶   日・韓共同で世界障害学大会開催を夢見ていた立岩真也先生
伊東香純 アフリカの精神障害者の社会運動を詳しく調べることの意義
猪瀬浩平 防波堤のなくなった、生の溢れる世界で――立岩真也さんの死を悼む