ユリイカ2023年12月号 特集=長谷川白紙

-幻と混沌の音世界へ-

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ユリイカ2023年12月号 特集=長谷川白紙

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2023年11月27日

ISBN978-4-7917-0441-5

加速し攪乱するシンガーソングライター
多種多様な音楽のエッセンス、柔らかな肉声、不可思議なことばの連なり、それらをデスクトップ上で混ぜ合わせた唯一無二の「歌」を、衝撃と混乱とともに轟かせてきた長谷川白紙。LAを拠点とするBrainfeederとの契約が発表され、ますます世界中で注目度を高める革新的なサウンドに身を委ねれば、これからの音楽が聴こえてくる。「わたし自身の身体による音楽の攪乱」――長谷川白紙自身によるマニフェストを受け取り、CDデビュー5周年を迎えた先にひろがるカオスな風景を描き出す。

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特集*長谷川白紙──混沌の音世界へ

❖対談
からだの言葉、言葉のからだ / 長谷川白紙×水沢なお

❖詩
新しい恋 / 最果タヒ

❖長谷川白紙と邂逅する
好き長谷川白紙 / 諭吉佳作/men
いつくしい日々の思い出 / 姫乃たま
長谷川白紙とスペクトル / 今井慎太郎

❖わたしたち、一緒にいたっぽい
複雑な音楽性が自由なノリを生む――長谷川白紙のライブにおける「権威性に対する撹乱」、付かず離れずの軽やかな連帯感 / 和田信一郎(s.h.i)
ハクシトワタクシ / タカノシンヤ
始まりの季節 / スッパマイクロパンチョップ

❖インタビュー
変容し続ける音楽と肖像 / 長谷川白紙 聞き手=和田信一郎(s.h.i)

❖音から想像を広げて
音の光 / 海野林太郎
さまよう映像制作 / 松永昂史
草木萌え尽きぬ / イシヅカユウ

❖オマージュイメージギャラリー
『草木萌動』(二〇一八) / 相磯桃花
『エアにに』(二〇一九)「ユニ」(二〇二一) / 浦川大志
/ from_photobooth
『夢の骨が襲いかかる!』(二〇二〇) / KOURYOU
『音がする』(二〇二〇)『巣食いのて』(二〇二一) / しばしん+竹久直樹+米澤柊
『アイフォーン・シックス・プラス』(二〇一七) / 山形一生

❖長谷川白紙を媒介するもの
コンテンポラリー・アートの場としての長谷川白紙と過剰な装飾――アヴァンギャルドでキッチュ / きりとりめでる
長谷川白紙と多受肉するペルソナたち――声と身体をめぐる新たな表現ジャンル「多受肉する歌い手」の誕生――ARuFa、月ノ美兎、ヨルシカ、ずっと真夜中でいいのに。、Ado、いよわ――について / 難波優輝

❖アンケート
長谷川白紙さんへ / 水野良樹・崎山蒼志・∈Y∋・谷中敦・長久允・パソコン音楽クラブ

❖居心地の良いカオス
『エアにに』 言葉のオブジェクティビティ――テクスチャの豹と歌詞空間の庭を作る / 青島もうじき
無性のエコー / 原島大輔
破断と攪乱――長谷川白紙の詞におけるクィアネス / 青本柚紀

❖音楽と音楽を繋ぐ
混乱し続ける音楽と僕たち / The Anticipation illicit tsuboi 聞き手=編集部
新たな混乱――長谷川白紙とBrainfeederについて / 坂本哲哉
ジャズとして語られる『草木萌動』 / 細田成嗣
混沌と速度、落差と歌――長谷川白紙といくつかのボカロ曲について / Flat
音がする / yuigot
長谷川白紙さんについて / 今泉力哉

❖長谷川白紙の聴き方
混沌、断絶、グルーヴ――長谷川白紙のリズムの実践を観察する / imdkm
『アイフォーン・シックス・プラス』についてのメモ / 灰街令
からだのきらいなわたしのからだ――『夢の骨が襲いかかる!』から聴き取る、「編まれ直し」としてのクィア・ファンク / 伏見瞬

❖資料
長谷川白紙クロニクル / 天野龍太郎

 

❖忘れられぬ人々*26
故旧哀傷・副島有年 / 中村稔

❖物語を食べる*34
異端の鳥たちが空を舞う / 赤坂憲雄

❖詩
Eyeless in Gaza / 四方田犬彦

❖今月の作品
朱泪みね・山内優花・のもとしゅうへい・木下多尾・栫伸太郎・赤澤玉奈 / 選=大崎清夏

❖われ発見せり
人形愛者の秘かな愉しみ / 谷口奈々恵


表紙・目次・扉……北岡誠吾
扉イラスト……相磯桃香