定価2,200円(本体2,000円)
発売日2023年11月25日
ISBN978-4-7917-7604-7
日本語学の第一人者が案内する、「笑い」の名表現探訪
思わずくすりと漏らす笑い、ほほえましい笑い、泣き笑い、しみじみとした笑い……。日本語のユーモアの世界は、豊かな表現にあふれている。作家たちの表現技法の秘密はどこにあるのか。
[目次]
1 光線がたらたらと 【観察・描写・季節感】
2 やんちゃ坊主のあがき 【比喩・連想・象徴】
3 裏側の抜け道 【発見】
4 回診は一秒 【誇張】
5 靴屋と文学者 【奇想・矛盾・逆説】
6 お祖父さんの時計 【想像】
7 カンシャク後しばらく孤独 【心理】
8 その方が得だ 【人物】
9 仏壇の扉 【人情】
10 死の床で晩酌 【悲哀・哀愁】
11 虹がうすれて行く時は 【風情・美意識】
12 文豪より長生きを 【人生】
13 葬儀場にさんま焼く匂い 【偶然】
14 やめて! おっしゃって!【必要な無駄】
15 名刺がひらひらと舞い 【ヒューマー】
あとがき
[著者]中村明(なかむら・あきら)
1935年山形県鶴岡市生まれ。早稲田大学名誉教授。主著に『日本語文体論』『日本語 語感の辞典』『日本の作家 名表現辞典』『日本語 笑いの技法辞典』(岩波書店)、『日本語のおかしみ』『美しい日本語』『日本語の作法』『五感にひびく日本語』『日本語の勘』『日本語名言紀行』『日本語人生百景』(青土社)がある。