定価2,640円(本体2,400円)
発売日2023年10月18日
ISBN978-4-7917-7582-8
磯崎新、明日を生むため 未だ 孵化過程――ダースレイダー
形象主義的思考が、実像と虚像、リアルな世界とイマジナリーな世界を架橋する。世界的建築家の思想的到達点。絶筆となった連載、待望の書籍化。解説・田中純
[目次]
Ⅰ 見取り図
II 双制(デュアル・システム)
III 虚諧
IV 鼎制
解説 磯崎新という謎――憑依・寄生するデミウルゴス(田中純)
[著者]磯崎新(いそざき・あらた)
建築家、都市デザイナー。1954年東京大学工学部建築学科卒業。1963年磯崎新アトリエを設立。大分県立中央図書館(アートプラザ)をはじめ、60年代に大分市に集中して実現された建築群から、90年代の国内外各地、バルセロナ、オーランド、クラコフ、岡山県奈義町、京都、奈良、ラ・コルーニャ、山口県秋吉台、ベルリンなど、そして今世紀に入り、中東、中国、中央アジアをはじめとする数多くの最新作まで、どの思想領域にも属さない個人的な思考と空間の展開でありながら、政治・社会・文化に他のどの建築家よりも深く觝触しつつ、それを建築において開示してきた。また評論や設計競技の審査を通じて、世界のラディカルな建築家たちの発想を実現に導くうえでのはかり知れない支援を果たした。半世紀を越えるその活動は、思想、美術、デザイン、音楽、映画、演劇など常に建築の枠組みを超えて、時代や他領域を交錯する問題提起を生み出している。