現代思想2023年10月臨時増刊号 総特集=宮﨑駿『君たちはどう生きるか』をどう観たか

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現代思想2023年10月臨時増刊号 総特集=宮﨑駿『君たちはどう生きるか』をどう観たか

定価1,540円(本体1,400円)

発売日2023年9月28日

ISBN978-4-7917-1453-7

本作の放つ魅力の全貌に迫る
宮﨑駿監督による最新長篇アニメーション映画『君たちはどう生きるか』――さまざまな読みと語りを誘い感情や思考を刺激するその豊かな作品世界に、領域を超えた多彩な視点から応答する。

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【目次】

 

総特集*宮﨑駿『君たちはどう生きるか』をどう観たか

 

【その手が息を吹き込むとき】
個人的な感想です。 / 古川タク
分割されたバイオグラフィー――『君たちはどう生きるか』から『風立ちぬ』へ、あるいは「宮﨑駿アニメ」の冒険 / 石岡良治
揺れ動くものの表れとしてのアニメ映画 / 小松祐美
君たちはどう(足音をたてて)生きるか / 鷲谷花
アニメーションと個人性――『君たちはどう生きるか』の個人的な鑑賞記 / 宮本裕子
風が止むとき / 土居伸彰

【散りばめられたものたちの博物誌】
断片的映像への偏愛――ガラクタの変換と配置としての映画 / 山内朋樹
ファンタジーへの入り口としての建築 / 五十嵐太郎
建築巡りの異界の旅 / 小澤京子
消えた彫刻――自己模倣の象徴としてのアリアドネ / 松下哲也
『君たちはどう生きるか』の天体考――星・月・隕石 / 中野真備

【ここ、あるいはここではないどこか】
誰が為のネヴァー・エンディング・ストーリー/ 石井ゆかり
君は「この世界」でどう生きるか / 山愛美
異界と接続する傷 / 安田登
倫理を問いかけるアニメーション――『君たちはどう生きるか』の「世界」 / 坂口周
『君たちはどう生きるか』、あるいは活性化された世界のアニメーション表現 / ハーン小路恭子

【幻影のゆらめくところ】
意識的な幻想(ファンタスム)――石のモンタージュ / 難波阿丹
無翼のものたちの詩学――宮﨑駿監督『君たちはどう生きるか』をめぐって / 奥村大介
おとぎ話と歪な現実 / 青柳菜摘
炎の夢 / 髙山花子
事前に発表された絵が一枚だけ、それがアオサギであったこと――幻想の生物学・鳥類学・現代詩、そして宮﨑駿 / 小笠原鳥類

【生と性をめぐる問い】
哲学的に見た宮崎駿の世界――『君たちはどう生きるか』を見て / 山内志朗
ねっとりとしたものの変容――宮﨑駿と「映画的体験」 / 伊藤潤一郎
出生の規範はどこからくるか?――終わらない物語を辿る / 近藤銀河
「母」なる世界からの帰還、そしてそれから / 橋迫瑞穂
宮﨑駿は、嘘をつく母になりたかった / 河野真太郎

【ものがたることの精神史】
白日夢の構造――『君たちはどう生きるか』と吉本隆明 / 檜垣立哉
「二重写し」と創造への問い――『君たちはどう生きるか』の引用の思考 / 石橋直樹
全体像なき断片集――ドイツ初期ロマン派に沿って映画『君たちはどう生きるか』を読む / 二藤拓人
少年は何と戦い、どこに行くのか――ディズニー・乱歩・現実 / 森下達
遠い戦争と鳥たちの「帝国」、そして風吹く緑の丘 / 山本昭宏
マルチバースをどう生きるか――村上春樹と宮崎駿の倫理 / 加藤夢三