現代思想2023年7月号 特集=〈計算〉の世界

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現代思想2023年7月号 特集=〈計算〉の世界

定価2,090円(本体1,900円)

発売日2023年6月28日

ISBN978-4-7917-1448-3

計算の歴史は人類の歴史である
私たちが生きる社会と、それを支えるあらゆる科学技術の根底に横たわるもの――「計算」。量子コンピュータの開発競争や対話型AIの急速な進化など、情報環境のいちじるしい変動期にあるいま「計算とは何か」を改めて問い直すことで、何が見えてくるのか。現代数学における計算理論から物理学、メディア論、科学史、哲学など、多様な観点から「計算」の正体に迫る。

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[目次]

 

特集*〈計算〉の世界

 

【interview】
計算から修復へ――小さな庭から始まる新しい思考の可能性 / 森田真生(聞き手=丸山隆一)

【foundations】
計算とは何だろう? / 細谷曉夫 
計算の世界へ / 渡辺治 
「計算」概念の多元性――コンピュータ・サイエンス形成期を中心に / 河西棟馬
数学における《計算可能性》の厳密化、抽象化、そして発展 / 木原貴行 
計算、証明、有限、無限 / 渕野昌

【philosophy】
計算不可能なものと計り知れないもの / Y ・ホイ/原島大輔訳
万物の計算理論と情報論的世界像 / 丸山善宏 
計算と相互行為――特異性、共通部分、条件的なもの / 近藤和敬
数理モデルをめぐる、最近の科学哲学論争から / 松王政浩 


【sciences ; technologies】
計算で世界がわかるか / 谷村省吾 
言語と計算――構造と構成の再構築に向けて / 田中久美子+峯島宏次 
形式言語理論とは何か / 新屋良磨 
計算と自然――ライプニッツ・熊楠・触譜 / 鈴木泰博

【genealogy】
数と数字 / F・キットラー/梅田拓也訳
古代ギリシャの計算 / 斎藤憲
イスラーム科学と計算――一〇進法と六〇進法の融合 / 三村太郎
一七世紀ヨーロッパの数学者の図形活用法――サイクロイドを事例として / 稲岡大志
フッサール数学論における「計算」・「演繹」・「直観」の付置 / 富山豊
tertium datur――排除されない第三項と汲み尽くしえない無限 ゲーデルを通過するデリダのフッサール読解を手がかりに / 長坂真澄 

 

【連載●科学者の散歩道●第九四回】
量子力学が哲学だった時代――西田父子と湯川秀樹 / 佐藤文隆 

【連載●「戦後知」の超克●第三〇回】
見田宗介の「近代」と「現代」 2 / 成田龍一
 

【連載●社会は生きている●第一二回】
主体の生態社会学10――脳と心 / 山下祐介


【研究手帖】
入管「体制」を解体する / 李英美