定価2,860円(本体2,600円)
発売日2023年6月2日
ISBN978-4-7917-7553-8
ジャンルを育てたレジェンドたちの証言
少女マンガの「黄金期」は1970年代といわれているが、それまでの作家や作品の記録は多く残されていない。1953年に手塚治虫が描いた「リボンの騎士」から1972年に池田理代子が「ベルサイユのばら」を描くまでのあいだ、少女マンガというジャンルはいかに開拓されてきたのか。少女マンガ界の先駆者たちに、少女向け雑誌の編集者や貸本マンガの関係者も加え、50-60年代の少女マンガを語り尽くす。詳注・図版多数。
[目次]
ごあいさつ 水野英子
第1回 少女マンガ家の誕生(1999年9月26日)
自己紹介
デビューの頃
戦前・戦後初期の女性マンガ家と少女文化
母もの志向のわけ、少女マンガのタブー
原稿の返却、著作権
展開していく少女マンガ
質疑応答
注
第2回 少女マンガはいかに編集されてきたか(1999年11月15日)
自己紹介
編集者の仕事
少女マンガと絵物語の関係
少女誌を男性編集者が担当すること
スタイル画
(少女)マンガの役割と可能性
注
第3回 少女マンガが読者の手にわたるとき(2000年5月30日)
自己紹介
赤本から貸本へ
母もの、童謡……貸本マンガは何を描いていたのか
貸本の原稿料、貸本末期の少女誌『銀河』
貸本屋という職業
劇画と少女マンガの関係
女性向け貸本はいつ増えたか
大阪方面の貸本事情
女性の貸本マンガ家
質疑応答
注
第4回 「少女マンガ」というジャンルの成立(2000年8月2日)
自己紹介
いつ少女・少年マンガジャンルが分岐したのか
少女マンガを描く男性マンガ家
クレームやタブー
低かった少女マンガ家の地位
赤本・貸本時代の少女マンガ家
瞳の星、大阪の時代
注
解説 増田のぞみ
謝辞
発起人及び編者・注釈執筆及び図版選者紹介
主要参考文献一覧
主要参考サイト
索引