現代思想2023年5月臨時増刊号 総特集=鷲田清一

-ふれる・まとう・きく-

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現代思想2023年5月臨時増刊号 総特集=鷲田清一

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2023年4月26日

ISBN978-4-7917-1445-2

臨床哲学からファッション論まで…鷲田清一のすべて
親しみをこめてワッシーと呼ばれるその哲学者の足跡をたどれば、切り開いた領野の広さに目をみはらざるをえない。自由で軽やかな言説は、気取りがなく、深みをたたえ、いつまでも瑞々しさを失わない。本特集では、アカデミズムにとどまらない多彩なジャンルの執筆陣により、いまだ十分に語りつくされていない鷲田清一の全体像に迫る。

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【目次】

 

総特集*鷲田清一――ふれる・まとう・きく

 

【インタビュー】
哲学を汲みとる / 鷲田清一(聞き手=永井玲衣)

【ポートレートⅠ】
鷲田さんとの交流 / 植島啓司
ふれること、見守ること。――鷲田清一との三十五年 / 佐々木幹郎
「ワシダさん」のいる風景 / 森村泰昌
鷲田さんの「授業」を受けた / 高橋源一郎

【耳を傾ける哲学】
鷲田さん、とのこと / 西川勝
哲学の臨床、そして大学行政へ / 中岡成文
「臨床哲学」以前・以後   / 野家啓一
臨床哲学の肺活量 / 小林傳司
臨床哲学研究室と〈私〉――拝啓、鷲田清一さま / 小西真理子
これは臨床哲学ではない――鷲田清一のメタ哲学をめぐる〈思考の試み(エッセイ)〉 / 奥田太郎

【傍らに立つ思想】
co-presence――ともにあることへの根源的な敬意 / 西村ユミ
ことばの人 / 柏木哲夫
老い、営みの不在――鷲田清一『老いの空白』に寄せて / 小泉義之
「傾聴」の進化、祈りへ / 柳田邦男
所有論をケアの視点から考える――『ロビンソン・クルーソー』から『わたしを離さないで』まで / 小川公代

【アルバム】
哲学者の足あと

【ポートレートⅡ】
やわらかい思考と実践の哲学者 / 山極寿一
哲学とアンドロイド / 石黒浩
鷲田さんと京都 / 吉岡洋
鷲田さんの哲学 / 内田樹

【装うことの美学】
哲学者の柔らかな感性 / コシノヒロコ
「装う」は新しい次元に / 森永邦彦(ANREALAGE)
ここにいてもいい――ファッションと臨床 / 山縣良和(writtenafterwards.coconogacco)
鷲田清一氏をめぐる私的断章 / 堀畑裕之(matohu)
鷲田清一以降の「ファッション学」 / 平芳裕子
鷲田清一とは別の仕方で、あるいは鷲田清一の彼方へ / 蘆田裕史
夢を紡がれた皮膚――手繰り寄せられる我の標、イレズミ / 大貫菜穂

【ポートレートⅢ】
しなやかな武器 / 甲斐賢治
京都市立芸術大学・美術工芸高校 新キャンパスについて / 大西麻貴+百田有希/o+h
まなざしと記憶 / 鈴木理策

【もつれ広がる探究】
鷲田清一とメルロ=ポンティ 「スティル」の現象学 / 加國尚志
鷲田清一と離一の現象学 / 谷徹
はじまりの鷲田清一――臨床哲学への一批判 / 檜垣立哉
他なるものとの「共存」を求めて――二つの質疑応答から / 松葉祥一
九鬼周造の「メロス」をめぐって / 藤田正勝

【響きあうことば】
言語表現としての「折々のことば」 / 鈴木一平
異なる「生」を摺りよせる――鷲田清一と哲学対話 / 戸谷洋志
散種されることば、依代となることば――教材としての鷲田清一 / 五味渕典嗣
鷲田清一と石原吉郎の《位置》――老アーキビストの断想 / 川本隆史

【資料】
アンチ・セオリーとしての哲学――鷲田清一ブックガイド / 山口尚