定価1,760円(本体1,600円)
発売日2022年4月26日
ISBN978-4-7917-7464-7
人生の大切なことは寅さんが教えてくれた
「2011年に寅さんがいたら東北を訪れるのかな。2020年のコロナ禍も、寅さんはなんて言ってみんなを励ますだろう。これからも、たとえどんなことが起きても、四角いトランクを持った寅さんが笑顔で現れてくれるような、そんなことを妄想するのです。(本文より)」
『男はつらいよ』全50作品、昭和歌謡をこよなく愛する女性シンガーがその魅力を書き下ろす!
[目次]
はじめに
第1章 悩みながらも前進するマドンナに共感
〜現代を生きる女性こそ『男はつらいよ』を見て!〜
人生は自由になる 第9作『男はつらいよ 柴又慕情』(1972)
可憐だけどイケメンなマドンナ 第10作『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(1972)
シリーズ最強の「はすっぱ」マドンナ 第11作『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』(1973)
相手に伝わらなかったらそれを愛情って言える? 第13作『男はつらいよ 寅次郎恋やつれ』(1974)
寅さんとおとぎ話 第14作『男はつらいよ 寅次郎子守唄』(1974)
強がりなマドンナとのすれ違い 第15作『男はつらいよ 寅次郎相合い傘』(1975)
人生に後悔はつきもの 第17作『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』(1976)
儚いヒロインから滲み出るもの 第18作『男はつらいよ 寅次郎純情詩集』(1976)
愛の形は人によってさまざま 第19作『男はつらいよ 寅次郎と殿様』(1977)
夢をアップデート 第21作『男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく』(1978)
納得しているかどうか 第23作『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』(1979)
寅さんは草食系 第27作『男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎』(1981)
茶碗も人間もいつかは失くなるもの 第29作『男はつらいよ 寅次郎あじさいの恋』(1982)
「連れて逃げてよ……」逃げることも大切! 第31作『男はつらいよ 旅と女と寅次郎』(1983)
フーテンのマドンナ 第33作『男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎』(1984)
いつも心に寅さんを 第39作『男はつらいよ 寅次郎物語』(1987)
寅さんは神様 第44作『男はつらいよ 寅次郎の告白』(1991)
寂しさと強さを併せ持つマドンナ 第45作『男はつらいよ 寅次郎の青春』(1992)
淡いように見えて実は熱い恋 第47作『男はつらいよ 拝啓車寅次郎様』(1994)
第2章 昔のものって面白い!
〜ネット世代が見る、昭和から平成にかけて〜
寅さんにとっての母親とマドンナ 第2作『続 男はつらいよ』(1969)
寅さんで「応援上映」をしたい! 第3作『男はつらいよ フーテンの寅』(1970)
地道に働くのは偉いこと? 第5作『男はつらいよ 望郷篇』(1970)
分かっちゃいるけどやめられない 第6作『男はつらいよ 純情篇』(1971)
芸術は不要不急? 第12作『男はつらいよ 私の寅さん』(1973)
「恋」よりも「愛」を感じます 第26作『男はつらいよ 寅次郎かもめ歌』(1980)
寅さんの生き方は令和にフィット? 第28作『男はつらいよ 寅次郎紙風船』(1981)
考えすぎない美学 第30作『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』(1982)
煩悩は良いもの? 悪いもの? 第32作『男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎』(1983)
「俺、本当に何でもするからね」って言われたい! 第34作『男はつらいよ 寅次郎真実一路』(1984)
いつもはワガママな寅さんだけど…… 第35作『男はつらいよ 寅次郎恋愛塾』昭和60(1985)
行動した者の前に現れる 第37作『男はつらいよ 幸福の青い鳥』(1986)
寅さんは、います! 第50作『男はつらいよ お帰り 寅さん』(2019)
第3章 人生の大切なことは寅さんが教えてくれた
〜『男はつらいよ』から学ぶ、幸せへの道〜
人間は簡単に変われない 第1作『男はつらいよ』(1969)
寅さんの憧れ「世界は二人のために」 第4作『新 男はつらいよ』(1970)
支えることで支えられる 第7作『男はつらいよ 奮闘篇』(1971)
平凡だけが本当の幸せ? 第8作『男はつらいよ 寅次郎恋歌』(1971)
学問は何のため? 第16作『男はつらいよ 葛飾立志篇』(1975)
「見栄」と「愛情」のはざま 第20作『男はつらいよ 寅次郎頑張れ!』(1977)
メメント・モリ 第22作『男はつらいよ 噂の寅次郎』(1978)
寅さんと相互理解 第24作『男はつらいよ 寅次郎春の夢』(1979)
夢の中にいる寅さん 第25作『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』(1980)
寅さんはただ背中を押すだけ 第36作『男はつらいよ 柴又より愛をこめて』(1985)
適材適所で輝く寅さん 第38作『男はつらいよ 知床慕情』(1987)
サラダ記念日は失恋記念日 第40作『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』(1988)
想像することが思いやり 第41作『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』(1989)
正論だけじゃ幸せになれない 第42作『男はつらいよ ぼくの伯父さん』(1989)
おせっかいは勇気 第43作『男はつらいよ 寅次郎の休日』(1990)
不幸せに育った人間は、妙に情が深いもの 第46作『男はつらいよ 寅次郎の縁談』(1993)
いいじゃないか、無様で 第48作『男はつらいよ 寅次郎紅の花』(1995)
自分の心を大切に 第49作『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別篇』(1997)
あとがき
[著者]町あかり(まち・あかり)
1991年東京都生まれ。シンガーソングライター。衣装やイラスト制作も自身で行う。平成生まれながら昭和の文化を愛する。2015年にアルバム「ア、町あかり」でメジャーデビュー。2020年に初のカバーアルバム「それゆけ!電撃流行歌」を発表。単著に『町あかりの昭和歌謡曲ガイド』(2020年、青土社)がある。