魔女の奇妙な冒険
フェミニストで魔女でもある筆者が、フランスのジャンヌ・ダルクやアイルランドのアリス・キットラーゆかりの地から、イタリア・ボローニャのタロット美術館、ロンドンのチェルシー薬草園、アメリカのセイレムまで、魔女狩りの歴史を持った土地を訪ね、魔女たちが辿った残酷な運命とその土地の現在を紹介し、「魔女狩り」とは何であったのかを明らかにする。

［目次］

イントロダクション

血のストレゴネリアと性魔術
イタリア　フィレンツェ

占いの国
イタリア　フィレンツェとボローニャ

聖女と妖術師
イタリア　シエナ

リグーリアの夏
イタリア　トリオーラとジェノヴァ

とある魔女のヴァティカン・ツアー
ヴァティカン市国

鉄の処女
フランス　ルーアン

光の街のネクロマンス
フランス　パリ

ドイツの魔景（ウィッチスケイプ）
ハルツ山地、ドイツ

バイエルンの恐怖と変容
ドイツ　バンベルク

異教の過去と異教の現在
キルケニー、アイルランド

種蒔き、変性意識状態
ロンドン、イングランド

モールキン・タワーの幽霊
連合王国　ランカシャー

ジェイムズ王の情熱
スコットランド　エディンバラ

アメリカの魔女
ヴァージニア州ウィリアムズバーグおよびジェイムズタウン

マリタイム・マレフィキウム
中部大西洋

記憶の儀礼
コネティカット州ハートフォード

魔女の街のハロウィン
マサチューセッツ州セイラム

旅の再魔術化
ニューヨーク州ブルックリン
 

トラベルガイド

［著者］クリスティン・ソレー（Kristen J. Sollée）

ライター、キュレーター。アート、性、オカルト文化を研究する教育者。アメリカのThe New Schoolで"The Legacy of Witches"というコースを教え話題になる。著書にWitches, Sluts, Feminists（2017）、Cat Call（2019）がある。

［訳者］松田和也（まつだ・かずや）

翻訳者。翻訳書にR・H・ロビンズ『悪魔学大全』、P・ヴロンスキー『シリアルキラーズ』『シリアルキラーズ　女性篇』、クリストファー・デ・ハーメル『世界で最も美しい12の写本』（以上、青土社）など多数。