定価1,980円(本体1,800円)
発売日2021年6月25日
ISBN978-4-7917-7391-6
チャック・ベリー、ボブ・ディラン、ザ・バンド、ジョン・デンバー、イーグルス、ジャクソン・ブラウンが歌い、かけ抜けたルート66とは、どんな道(ロード)なのか。ブルース、カントリー、ロックンロールの名曲が生まれた背景と、歌に隠された意味にせまり、アメリカ音楽の深みへといざなう。
シカゴからロスアンゼルスまで、魂のこもった歌を探しにゆく2000マイルの旅。
[目次]
まえがき
プロローグ 旅立ちは湖のほとりから ルート66=イリノイ州シカゴ
ウィリー・ネルソン“On the Road Again”
「路上の歌」ロード・ソングとは?
アリオッタ・ヘインズ・ジェレマイア“Lake Shore Drive”
ルート66の起点は、海のような湖
チャック・ベリー“(Get Your Kicks on) Route 66”
アメリカの「真ん中の道」ルート66とは?
バディ・ガイ“Sweet Home Chicago”
シカゴ・ブルースは、揺れる高架鉄道
第1章 田舎から夢見る自由な世界 ルート66=イリノイ州スプリングフィールド
アメリカ“Ventura Highway”
転勤生活が育んだロード・ソング
ママス&パパス“California Dreamin’”
暖かいカリフォルニアを夢見る若者たち
ドリー・パートン“Down On Music Row”
ソングライターとしてナッシュビルを目指す
第2章 レコード契約をつかむまで ルート66=ミズーリ州セントルイス
チャック・ベリー“Johnny B. Goode”
セントルイスの人種構成が生んだロックンロール
レーナード・スキナード“Workin’ for MCA”
南部のバンドが、長い下積みを経てつかんだ契約
ボストン“Rock & Roll Band”
宅録の天才による架空のロード・ソング
第3章 成功にまつわる三つの物語 ルート66=ミズーリ州スプリングフィールド
オザーク・マウンテン・デアデヴィルス“You Made It Right”
ハリウッドよりもオザーク高原を選んだバンド
シルバー“ Musician (It’s Not an Easy Life)”
レコード会社に翻弄された若き才能
シカゴ“Introduction”
ラジオとともに歩むロック
第4章 ロードの苦労 ルート66=オクラホマ州タルサ
エルヴィス・プレスリー“Black Star”
死期を知らせる黒い星の言い伝え
ザ・バンド“4% Pantomime”
過酷なロード体験で吸収した、今もそこにあるアメリカ
オールマン・ブラザーズ・バンド“Meslissa”
クロスロードから解放される日はいつ?
第5章 ホームへの想い ルート66=テキサス州アマリロ
エドガー・ウィンター“Keep Playin’ That Rock‘n’Roll”
ロックンロールをやり続けろ! ついでに金も貯めておけ!
ジャーニー“Faithfully”
ツアー・バスの中で書かれた、愛する人への手紙
ジョン・デンバー“Take Me Home, Country Roads”
カントリー・ロードの舞台を訪ねて
第6章 ロードへの賛歌 ルート66=アリゾナ州フラッグスタッフ
イーグルス、ジャクソン・ブラウン“Take It Easy”
ルート66上に描かれた夢物語
グレイトフル・デッド“ Truckin’”
実に長く奇妙な旅だった
ピュア・プレイリー・リーグ“Two Lane Highway”
二車線ハイウェイは、アメリカの心
第7章 年老いてなお、風に逆らい走り続ける ルート66=カリフォルニア州ロスアンゼルス
アサイラム・クワイア“Welcome to Hollywood”
ようこそ! 中西部の子どもたち
ボブ・ディラン“Dreamin’ of You”
幸せとは、ロードそのものだ
ボブ・シーガー“Turn the Page”
ブルーカラー詩人による、史上最強のロード・ソング
あとがき
参考文献
[著者]朝日順子(あさひ・じゅんこ)
1970年、千葉県市川市生まれ。翻訳家・編集者・音楽ライター。イベント出演と執筆を中心に、洋楽の歌詞解説を手掛ける。著書に『ビートルズは何を歌っているのか?』『クイーンは何を歌っているのか?』(ともにシーディージャーナル)がある。フジテレビ系「FNS27時間テレビ」「関ジャニ∞クロニクル」(英会話伝言ゲーム等)の制作・英語監修、関ジャニ∞「All You Need Is Laugh」の歌詞監修と特典映像の制作・出演もしている。上智大学文学部英文学科卒業。