定価2,200円(本体2,000円)
発売日2021年2月22日
ISBN978-4-7917-7361-9
コロナ時代に書き記された、抵抗の書
コロナ時代において、主権的権力はいかに〈例外状態〉を継続させようとしているのか。私たちにとっての自由や、安全の意味はいかなる変容を遂げているのか――。 発表されるやいなや世界中に議論を巻き起こした、アガンベンによるコロナ時代の格闘の軌跡。
[目次]
前書き
1 エピデミックの発明
2 感染
3 説明
4 私たちはどこにいるのか?
5 ペストに関する省察
6 エピデミックは例外状態が規則となったことを示している
7 社会的距離確保
8 一つの問い
9 剥き出しの生
10 新たな省察をいくつか
11 真と偽について
12 宗教としての医学
13 バイオセキュリティと政治
14 ポレモス・エピデーミオス
15 学生たちに捧げるレクイエム
16 汚らわしい二つの用語
17 法権利と生
18 緊急状態と例外状態
19 恐怖とは何か?
翻訳者あとがき
[著者]ジョルジョ・アガンベン(Giorgio Agamben)
1942年生まれ。美学・言語哲学から出発し、現在政治哲学を中心に著作を発表している。日本語訳に、『ホモ・サケル』『オプス・デイ』(以文社)、『アウシュヴィッツの残りのもの』(月曜社)、『例外状態』(未來社)、『王国と栄光』『スタシス』(青土社)、『いと高き貧しさ』『身体の使用』(みすず書房)など多数。
[訳者]高桑和巳(たかくわ・かずみ)
1972年生まれ。慶應義塾大学理工学部教授。専門はフランス・イタリア現代思想。著書に『フーコーの後で』(共編著、慶應義塾大学出版会)、『アガンベンの名を借りて』(青弓社)、訳書にアガンベン『ホモ・サケル』、『王国と栄光』、『スタシス』の他、M・フーコー『安全・領土・人口』(筑摩書房)、A・マリー『ジョルジョ・アガンベン』(青土社)など多数。