憲法学者の思考法

木村草太 著

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憲法学者の思考法

定価1,760円(本体1,600円)

発売日2021年2月5日

ISBN978-4-7917-7346-6

国家、民主主義、生の線引き、天皇、沖縄、建築、将棋、本・映画まで――
「私はこう考える」が分かる32篇!
新型コロナウイルスと緊急事態宣言をめぐる論考。特定秘密保護法についての分析。死刑違憲論に対する意見。天皇の生前退位と皇室典範への提言。沖縄と基地問題の正義論。小学校建築を考えるエッセイ。将棋名人戦の観戦記。そして、好奇心を刺激するブックガイド。

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[目次]

まえがき

☗憲法と国家
憲法は待たれながら
憲法を疑う人は何を信じているのか?
りんごアップルジュースと憲法
平和産業と緊急事態と憲法
憲法と家族と相続税

☗民主主義のために
国民投票・住民投票の条件
特定秘密保護法の制定過程が示すもの

☗生の線引きに抗して
「個人の尊重」を定着させるために
女性の能力を尊重し活用するために
生活保護を護るために
同性婚制度の不在を考える
共同親権の導入を考える
死刑違憲論を考える

☗天皇について
生前退位を考えるために
皇室典範どこまで変えるべきか

☗沖縄を問うということ
辺野古から問う正義
「批判中毒」から脱するヒント
沖縄と差別

☗建築、空間など
建築と景観
無限に連なる3LDK
子安小学校の中立空間

☗将棋をめぐって
「ソフト新手」は誰のものか?
まさかの幕切れ(第七四期名人戦第二局観戦記)
それぞれの個性を磨く先に(第七七期名人戦第一局観戦記)
藤井二冠の謙虚さ(第六一期王位戦第四局コメント)

☗本や映画のこと
緊急時に、あなたは何をするのか
弱い真理は誘い、導く
グローバルな戦国歴史小説
効率至上主義の対極に
「普通の生活」に差し伸べられる手
この裁判は、誰にとっても他人事ではない
負の記憶と向き合う機会

あとがき

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[著者]木村草太(きむら・そうた)

1980年神奈川県生まれ。憲法学者。東京大学法学部卒業。同大学院法学政治学研究科助手を経て、現在、東京都立大学大学院法学政治学研究科教授。主な単著に『木村草太の憲法の新手2』(沖縄タイムス社、2019年)、『自衛隊と憲法』(晶文社、2018年)、『憲法の急所(第2版)』(羽鳥書店、2017年)、『憲法という希望』(講談社現代新書、2016年)、『テレビが伝えない憲法の話』(PHP新書、2014年)、『憲法の創造力』(NHK出版新書、2013年)、『平等なき平等条項論』(東京大学出版会、2008年)など、主な共著に『ほとんど憲法(上下)』(河出書房新社、2020年)、『憲法問答』(徳間書店、2018年)、『集団的自衛権はなぜ違憲なのか』(晶文社、2015年)、『憲法学再入門』(有斐閣、2014年)、『未完の憲法』(潮出版社、2014年)などがある。大の愛棋家でもあり、日本将棋連盟から三段を授与されている。