武器としての政治思想

-リベラル・左派ポピュリズム・公正なグローバリズム-

大井赤亥 著

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武器としての政治思想

定価本体2000円+税

発売日2020年12月18日

ISBN978-4-7917-7335-0

政治学の俊英が、現実の政治に飛び込む。
「未来は不確実であり、その流動性が人間を不安に陥れる。しかし、未来が不確実であることは、そこに人間の主体性の余地を認めることであり、人間が未来を作りあげる自由を可能にさせる。」——— 現代日本政治をかたち作っている「改革保守」に対峙する可能性とは? 「中道リベラル」と「左派ポピュリズム」の互恵関係とは? 「新自由主義グローバリズム」に代わる新たな国際秩序の選択肢とは? 学術の視野から時代を掴み、醒めた思考で新しい選択肢を示す!

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[目次]

序論

第Ⅰ部 現代日本政治を問い直す
第一章 「改革の政治」とは何か――保守政治の「守旧保守」から「改革保守」への自己脱却
一 政治改革
二 行政改革
三 構造改革
四 民主党政権
五 大阪維新
六 安倍政権
七 「改革保守」の翳りと「立憲」

第二章 ポスト冷戦期における日本政治の対立軸――「革新」・「保守」・「改革」をめぐって
一 イデオロギーの定義と機能
二 「保守」と「革新」の対立軸
三 「革新」から「改革」へ
四 「保守」と「改革」の対立軸
五 「革新」と「改革」の差違
六 「革新」と「改革」の類似性
七 「改革」の先へ

第三章 左派ポピュリズムと中道リベラルとの戦略的互恵関係をめぐって――B・サンダースと山本太郎
一 アメリカ大統領選におけるサンダースとヒラリー
二 左派ポピュリストとしての山本太郎
三 土着の結集軸としての「立憲」

第四章 二〇一九年参院選とN国党――「改革の政治」の最後の徒花
一 NHKから国民を守る党の議席獲得
二 「改革の政治」とN国党
三 リベラル派や左派はどうすべきか?

第Ⅱ部 二〇一五年安保を胸に刻んで
第 五 章 運動と政権を繋ぐ回路のために――社会運動と民主党政権との「連携」と「乖離」
一 社会運動と「制度化」
二 民主党政権と「反革命」
三 民主党政権と社会運動
四 民主党と「運動への感応性」
五 二〇一五年安保と「野党がんばれ」
六 「次の機会」のために

第 六 章 運動を掴む政治学のために――熟議・左派ポピュリズム・「戦後民主主義」
一 冷戦後のデモクラシーと「運動的局面」
二 熟議の政治学
三 左派ポピュリズムの政治学
四 「戦後民主主義」の政治学
五 SEALDsと「戦後民主主義」の再翻訳
六 「運動的局面」から「制度的安定」へ

第 七 章 二〇一五年安保――「クラシカルな応答」がもたらした三つの政治変動
一 「クラシカルな反動」と「クラシカルな応答」
二 戦後民主主義の「再翻訳」
三 知性と感情との新しい関係
四 「政治エリート」と社会運動との結合
五 「リベラルな政治価値」の擁護と「ネオリベラルな経済原理」への対抗
六 二〇一五年安保という「賭け」

第Ⅲ部 オルタナティヴを求めて
第 八 章 オバマ政権を視る――社会的価値観、経済、外交
一 社会的価値観をめぐる政策
二 経済政策
三 外交軍事政策
四 多極化の時代を見据えて

第 九 章 「トランプ後の世界」におけるオルタナティヴのために――「調整」と「敵対」の緊張と共振
一 新自由主義グローバリズムの現在
二 トランプという「疑似オルタナティヴ」
三 「トランプ後」におけるオルタナティヴの展望
四 「調整」と「敵対」の境界を求めて

第一〇章 左派ポピュリズムに可能性はあるか
一 左派ポピュリズムの「理論」
二 左派ポピュリズムの「実践」
三 左派ポピュリズムに対する評価

第一一章 ポスト・グローバル化の政治――二項対立から三項対立へ
一 「新自由主義グローバリズム」からトランプへ
二 三つの選択肢
三 オルタナティヴに向けて

第一二章 アメリカ政治における三つの選択肢と民主党の挑戦
一 「新自由主義グローバリズム」の曲がり角
二 二〇一六年アメリカ大統領選に現れた三つの選択肢
三 二〇二〇年アメリカ大統領選に向けた三つの選択肢
四 「展望への旅」に向けて

第Ⅳ部 主権者を培うために
第一三章 若者による政治批判の「お客様的展開」から「主権者的展開」のために
一 冷戦終焉後生まれ世代の時代条件
二 若者による政治批判
三 政治批判の「お客様的展開」
四 政治批判の「主権者的展開」
五 疎外された政治批判を取り戻すために
六 自己変革としての「チェンジ」

第一四章 「政治の使い勝手」の復権のために
一 「選挙」は何のためにあるのか
二 高齢有権者による「政治の使い方」
三 若年有権者と「政治」との距離

あとがき

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[著者]大井赤亥(おおい・あかい)

1980年東京都生まれ、広島市育ち。政治学者。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。博士(学術)。専門は政治思想史・現代日本政治。東京大学、法政大学、昭和女子大学などで講師を務めた後、現在、第49回衆議院議員選挙の候補予定者(広島県第2区)。著書に『ハロルド・ラスキの政治学――公共的知識人の政治参加とリベラリズムの再定義』(東京大学出版会、2019年)、共編著に『戦後思想の再審判――丸山眞男から柄谷行人まで』(法律文化社、2015年)。