おしゃべりと嘘

-「かたり」をめぐる文化論-

樋口桂子 著

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おしゃべりと嘘

定価本体1600円+税

発売日2020年9月11日

ISBN978-4-7917-7309-1

それは笑いのための誇張なのか、それとも社交辞令なのか、はたまた悪意に満ちた騙りなのか
話を面白くするためのもの、パーティなどで社交辞令として発せられるもの、そして相手を傷つけ騙そうとするもの……。ひとことで言ってもその姿はさまざまだ。いったい噓とは何なのか。南仏での体験から生まれた素朴な疑問から、「ことば」と「文化」をめぐる壮大な考究の旅がはじまる。人はなぜ偽りを言うのか。「おしゃべり」をキーワードに、その問題の本質に迫る。何が本当で、何がフェイクなのかわからない現代にむけた、ときに辛辣だけど、ユニークで豊饒な「噓」の世界。

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[目次]
 

まえがき


長めのプロローグ――しゃべることと嘘
はずみの嘘・メセナの嘘/個人主義と自己主張/嘘ではない、ホラでもない│アルプスの別荘/
かけひきのための嘘/食へのこだわりとしゃべる口/自己主張と無関心│プロヴァンス語とイ
タリア語/人は声│アメッド語と「ショーバン」/つくることと仕掛けること│日曜大工
(DIY)の意味/おしゃべりのための大道具

Ⅰ 嘘と芝居
1.ファー・ブルトンの儀式――日常のお膳立て
2.地方の事情――ニースの場合
3.方言と訛
4.消える声の力

Ⅱ 嘘をつく声
1.「語る」ことの種類
2.おしゃべりの相手・演説の聞き手
3.嘘の定義
4.日本人の嘘
5.短いことと本音

Ⅲ 芸術とかいそうな芸術
1.お芝居と嘘
2.芸術のつく嘘
3.青鬼がついた嘘――ムラの中の仕掛け
4.谷崎のものがたり方――つく嘘とつかされる嘘
5.嘘は変異する
6.イメージとリアリティ――リアリティの嘘

エピローグ――声を見るために


あとがき
参考のための文献

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[著者]樋口桂子(ひぐち・けいこ)
名古屋大学文学部卒業。東京芸術大学大学院美術研究科修士課程修了、同博士後期課程満期退学。同大学常勤助手。大東文化大学国際関係学部助教授を経て2020年3月まで同教授。著書に『イソップのレトリック――メタファーからメトニミーへ』(勁草書房)、『メトニミーの近代』(三元社)、『日本人とリズム感――「拍」をめぐる日本文化論』(青土社)、訳書にグループμ著『一般修辞学』(共訳、大修館書店)、クリスティアン・メッツ著『エッセ・セミオティック』(勁草書房)、その他がある。