定価2,640円(本体2,400円)
発売日2020年7月20日
ISBN978-4-7917-7292-6
近代科学から新型コロナウイルスまで。科学者の立場から科学哲学を考える!
科学哲学は、科学の進め方に影響を与えることができる。鍵となるのは、科学を固定した完全な知識と考えないこと、科学知識がどのように産み出されるのかをよく理解することだ。型にはまったこれまでの科学哲学から少し抜け出して、科学の姿を見つめ直すことができれば、現代科学をめぐるさまざまな疑問が解けていくだろう。
[目次]
まえがき
第1章 動的な科学の見方
第2章 近代科学の確立と科学の特徴
第3章 科学的推論
第4章 科学における説明
第5章 実在論と反実在論
第6章 科学的説明と推論の例
第7章 科学の変化と科学革命
第8章 科学におけるいくつかの哲学的問題
第9章 科学と価値、社会における科学のあり方
第10章 科学哲学の可能性
あとがき
参考文献
[著者] 佐藤直樹(さとう・なおき)
1953年岐阜県生まれ。東京大学名誉教授。生物学者。東京大学理学部卒業、同大学院理学系研究科博士課程修了。専門は光合成生物の脂質合成・ゲノム解析・進化と生物哲学。著書に『創発の生命学』(青土社)、『細胞内共生説の謎』(東京大学出版会)、『エントロピーから読み解く生物学』(裳華房)など、訳書に『生物科学の歴史』(ミシェル・モランジュ著、みすず書房)などがある。2019年度(第16回)日本植物学会賞特別賞を受賞。