コタン生物記Ⅱ

-野獣・海獣・魚族篇-

更科源蔵、更科光 著

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コタン生物記Ⅱ

定価2,200円(本体2,000円)

発売日2020年10月24日

ISBN978-4-7917-7179-0

クマ、シカからサケ、ラッコまで
神の国への出発である熊送り(イオマンテ)をはじめ、神魚迎えの祭りなど、野獣・海獣・魚族にかかわるさまざまな儀式・風習の中に、暖かくおおらかなアイヌの精神を探り、狩猟や漁撈の実態と伝承を通して北国の厳しい生活をも描き出す。

 

「ヒグマの狩りからラッコ鍋の言い伝えまで――『コタン生物記』は『ゴールデンカムイ』にとって欠かすことのできない本である。

野田サトル氏 (『ゴールデン・カムイ』作者 )

 

著者が北海道中を歩き回って聞き取った、樹木、草、陸の獣、海の獣、鳥、魚、虫など数多くの生物についての伝承の集大成。よくぞここまでと思うほどのさまざまな言い伝えが集められている。「ゴールデンカムイ」にもこの本から色々な話が取りあげられている。ラッコ肉を食べるときはどうするかという話もそのひとつ。(『アイヌ文化で読み解く「ゴールデンカムイ」』(集英社)より)

中川裕氏(千葉大学文学部教授・「ゴールデンカムイ」アイヌ語監修)

 

【著者】

更科源蔵(さらしな げんぞう)

1904年、北海道弟子屈町の開拓農家に生まれる。麻布獣医畜産学校に学ぶ。詩人・随筆家として、またアイヌ文化研究によって知られる。著書に自伝的エッセイ『原野』(法政大学出版局)をはじめ、詩集『種薯』『凍原の歌』など五十余冊がある。「アイヌの伝統音楽」約二千曲の録音・訳詞により、第18回NHK放送文化賞受賞。1985年9月25日逝去。

更科 光(さらしな こう)

1948年、北海道札幌市に生まれる。1970年、北海学園大学卒業。会社勤めのかたわら父・源蔵の資料整理を手伝う。