ウィトゲンシュタイン 明確化の哲学

大谷弘 著

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ウィトゲンシュタイン 明確化の哲学

定価本体2200円+税

発売日2020年6月24日

ISBN978-4-7917-7287-2

考えるな。見よ!
つい深く考えることなしに常識や当たり前にとらわれ、型にはまった考え方をしてしまう私たちに、ウィトゲンシュタインは別の見かたを差し出し、言葉を明確にし、明晰に語り、真面目に思考することを求める。後期ウィトゲンシュタインを深く読み、対話、像、規則の問題、言語ゲーム、私的言語論などのエッセンスをわかりやすく解きほぐしながら、知的に誠実であることを貫いたその哲学的思考の営みにふれる、心ゆさぶる入門書。

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[目次]


序章 ウィトゲンシュタインを読む
1 哲学とは何か
2 論証とは何か
3 自己の世界観を明確にする
4 なぜウィトゲンシュタインを読むのか
5 前期ウィトゲンシュタイン
6 後期ウィトゲンシュタイン
7 よく生きることを目指して

第1章 アウグスチヌス的言語像
1 言語使用の現場主義
2 『ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎篇 ケンブリッジ一九三九年』
3 『講義』とウィトゲンシュタインの現場主義
4 「対話の書」としての『探究』
5 アウグスチヌス的言語像
6 要点のおさらい 知的めまいの源泉の診断

第2章 言語ゲーム
1 哲学的像の明確化
2 「意味=使用」という哲学的像
3 言語ゲーム
4 ウィトゲンシュタインの哲学的方法を擁護する
5 ウィトゲンシュタインの哲学的方法を更に擁護する
6 明確化と対話
7 要点のおさらい ウィトゲンシュタインの哲学的治療

第3章 規則の問題
1 「2を足す」とはどういうことか
2 規則の問題
3 「規則の問題」の診断
4 「規則の問題」の治療
5 「規則の問題」は規則を主題としていない
6 要点のおさらい 「言葉の使用の正しさ」をめぐる哲学的解明

中間のまとめ 地に足をつけて立つ

第4章 私的言語論
1 他人の考えていることはわからない?
2 痛みは私的感覚か
3 感覚日記
4 私的言語論の特徴
5 要点のおさらい 私的言語をめぐる哲学的解明

第5章 二元論と科学主義の間で
1 物的一元論と心身二元論
2 意味に溢れた世界、所与、箱の中のカブトムシ
3 科学主義
4 要点のおさらい 意味に溢れた世界を生きる

第6章 相対主義
1 「なんでもあり」なのか
2 相対主義は自己論駁的である
3 ウィトゲンシュタインは相対主義者なのか
4 科学、宗教、合理的な人間的活動
5 不可解なものを理解しようと努めること
6 要点のおさらい 他者の呼びかけに応えること

第7章 ウィトゲンシュタインのはしご
1 哲学的像からの解放
2 「哲学する」ことを学ぶ
3 誠実に生きるために
4 自分自身を取り戻すために
5 単に自分自身のためでなく

読書案内
あとがき
参考文献
索引

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[著者] 大谷 弘(おおたに・ひろし)
1979年京都府生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科基礎文化研究専攻博士課程満期退学。博士(文学)。現在、東京女子大学現代教養学部准教授。専門は西洋哲学。主な著作に『「常識」によって新たな世界は切り拓けるか――コモン・センスの哲学と思想史』(共編著、晃洋書房)、『因果・動物・所有――一ノ瀬哲学をめぐる対話』(共編著、武蔵野大学出版会)など、訳書に『ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎篇 ケンブリッジ1939年』(共訳、講談社学術文庫)がある。