現代思想2020年7月号 特集=圏論の世界

-現代数学の最前線-

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現代思想2020年7月号 特集=圏論の世界

定価1,650円(本体1,500円)

発売日2020年6月26日

ISBN978-4-7917-1399-8

“矢印”が描きだす、豊穣なる現代数学の最前線
現代数学における最重要分野の一つともいえる圏論。その高度な抽象性と一般性は、物理学や計算機科学、生物学、言語学、美学などあらゆる領域で豊かな威力を発揮しつつある。本特集では圏論の基本からさまざまな応用の実際、さらには哲学的な射程についても紹介・検討することで、今ひときわ注目をあつめる数学的思考法の真髄に迫りたい。

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【目次】

 

特集*圏論の世界――現代数学の最前線

 

【Discussion】
圏論がひらく豊穣なる思考のインタラクション / 加藤文元+西郷甲矢人

【Keynote/Introduction】
圏論の哲学――圏論的構造主義から圏論的統一科学まで / 丸山善宏
圏はどういうものであったか / 小原まり子

【Mathematics/Logic】
圏論とトポロジー / 玉木大
数論幾何と圏論 / 伊藤哲史
圏論的論理学への道案内――論理学と数学をつなぐトポス / 荒武永史
圏論と集合論 / 渕野昌

【Computing/Language】
コンピュータ科学と圏論についての回想と考察 / 三好博之
代数的言語理論の圏論的公理化とガロア理論との統一 / 浦本武雄
ソフトウェアの数理モデルと圏論 / 檜山正幸

【Sciences/Art】
科学の書き言葉としての圏論 / 谷村省吾
普遍性とそのゆらぎ――ネットワークの圏論的諸展開 / 春名太一
圏論の展開〜脱圏論への転回 / 郡司ペギオ幸夫
圏の図式からみた芸術の理論――穴・コホモロジー・アブダクション / 久保田晃弘

【Philosophy】
圏論による現象学の深化――射の一元論・モナドロジー・自己 / 田口茂+西郷甲矢人
数学の構造概念はフランスの構造主義にいかなる理解をもたらすか――ブルバキ、カヴァイエス、ロトマン、そして圏論を手引きにして / 中村大介
アラン・バディウの哲学と数学の関係についての批判的考察――「概念の哲学」のポスト・カヴァイエス的展開の諸相という観点から / 近藤和敬

 

【連載●科学者の散歩道●第六九回】
新たな居場所を求めて――人格教育と科学 / 佐藤文隆 

【研究手帖】
人間の差異と今日の現象学 / 酒井麻依子