自伝/アピオーンへの反論

フラウィウス・ヨセフス 著,秦剛平 訳

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自伝/アピオーンへの反論

定価本体4600円+税

発売日2020年5月26日

ISBN978-4-7917-7283-4

歴史とはなにか。ユダヤ民族とは何か。ユダヤ古代史における重要書。
地中海世界はローマが席捲し、ユダヤ民族のなかからはイエスが登場するという大きな変動の時期にエルサレムで生まれたユダヤ人の軍人、そして歴史家であるヨセフス。自らの出自とユダヤ民族についてを論じた「自伝」、そして他民族の歴史家によるユダヤ民族への批判的評価に対して反駁した「アピオーンへの反論」。偏見と暴力にあらがいながら、現在にも通じる問題と向き合い続けた古代ユダヤにおける重要な思想家ヨセフスの二つの著作に、第一人者の解説をあらたに付した決定版。

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[目次]

自伝

ヨセフスの家の系譜
ヨセフスの受けた教育
ローマへの旅
開戦前夜のエルサレム
ケスティオスの敗退とシリア各地におけるユダヤ人虐殺
ガリラヤへの赴任とその任務
ガリラヤの情勢――セップォーリス
ガリラヤの情勢――ティベリアスにおける三分派
ガリラヤの情勢――ギスカラ
ガマラとヤケイモスの子フィリッポス
バビロニア・ユダヤ人と虐殺
領主へローデースの宮殿の取り壊し
ギスカラのヨーアンネースの詐欺的な行為
ヨセフス、ガリラヤ一帯の平静化につとめる
ヨセフス、ガリラヤの鎮圧に成功する
ヨーアンネース、ヨセフスの人望を嫉妬する
ティベリアスの騒擾
ヨセフス、タリカイアイへ難を避ける
……

アピオーンへの反論


エパフロディトスへの献辞(第1章)ヨセフスの家の系譜
どちらの民族が歴史研究の適格者か――ギリシア人かユダヤ人か(第2章~第12章)
ユダヤ民族の古さについて(第13章~第23章)
マネトーン、カイレーモーンの誹謗と中傷について(第24章~第35章)


アピオーンによる中傷への反駁(第1章~第13章)
モーセの律法とそれによる統治(第14章~第39章)
むすび(第40章~第41章)

訳者解説――古代世界におけるユダヤ人嫌いと反ユダヤ主義

あとがきに代えて
「アピオーンへの反論」索引
「自伝」索引

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[著者]フラウィウス・ヨセフス(Flavius Josephus)

紀元後37年ごろ、エルサレムの名家に生まれる。26歳のころ、ローマで拘禁されていた祭司の釈放のためにローマに旅をし、その目的を達成する。対ローマのユダヤ戦争(66~70年)ではガラリヤ方面での指揮官を務めるが、ヨタパタ陥落でローマ軍に投降する。ユダヤ戦争後の71年の春にはティストに同行してローマに赴き、以後、ローマで、『ユダヤ戦記』、『ユダヤ古代誌』、『自伝』、『アピオーンへの反論』などをギリシア語で著す。これらの著作はいずれも旧約・新約の欠けをおぎなう基礎文献として今日まで愛読されてきた。

[訳者]秦剛平(はた・ごうへい)

多摩美術大学名誉教授。国際基督教大学、京都大学大学院、ドロプシー大学大学院(フルブライト、Ph.D)を卒業。ペンシルヴァニア大学大学院上級研究員、オックスフォード大学客員教授(1999-2000年)、同大学院客員研究員(2001年以降)、現在ケンブリッジ大学(クレア・ホール)フェロー終身会員、(ウォルフソン・コレッジ)フェロー終身会員、イェール大学大学院客員研究員。『七十人訳ギリシア語聖書』のモーセ五書、預言書、さらには歴史書の本邦初訳を行なっている。おもな著書に『旧約聖書を美術で読む』『新約聖書を美術で読む』『新約聖書を美術で読む』