ユリイカ2020年4月号 特集=グザヴィエ・ドラン

-『マイ・マザー』『わたしはロランス』『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』から『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』まで…若き俊英のすべて-

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ユリイカ2020年4月号 特集=グザヴィエ・ドラン

定価1,650円(本体1,500円)

発売日2020年3月27日

ISBN978-4-7917-0383-8

『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』、3月13日公開!
グザヴィエ・ドランは愛することの色合いを、独自の映画的リアリズムと創造性に沿ってつねにビビッドに映し出してきた。『マイ・マザー』(2009年)や『わたしはロランス』(2012年)、『Mommy/マミー』(2014年)から、3月13日公開予定の『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』に至るまで、グザヴィエ・ドランのキャリアを追い、その魅力に迫る特集号。

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【目次】


特集*グザヴィエ・ドラン――『マイ・マザー』『わたしはロランス』『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』から『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』まで…若き俊英のすべて
 

❖インタビュー
夢見人と犠牲者――『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』インタビュー / グザヴィエ・ドラン
半径3メートルの宇宙――グザヴィエ・ドラン作品における女性たち / ヴィヴィアン佐藤(聞き手=児玉美月)

❖ジョン・F・ドノヴァンの永遠
時間の映画――グザヴィエ・ドランのスローモーション / 菅野優香
レオナルド・ディカプリオとガス・ヴァン・サントのせいでグザヴィエ・ドランと私の人生はメチャクチャになった / 北村紗衣
ドロシーの友だち同士の往復書簡 / 久保豊

❖拝啓、グザヴィエ・ドラン様
越境するデザイン――映画宣材におけるグザヴィエ・ドラン / 大島依提亜
映画と僕と僕と君の文通 / ゆっきゅん
両手いっぱいの花束を / 戸田真琴

❖「恐るべき子供」としての出立
墓なき情熱――カメラから『マイ・マザー』の生成へ / 久保宏樹
三角関係の曖昧な中心――『胸騒ぎの恋人』における想像的(イマジネール)な両性愛性 / 宮本裕子

❖まなざしの力学
ひとつの圧倒的な顔 / 青山七恵
この人を見よ――グザヴィエ・ドラン『わたしはロランス』における肩越しの顔と視線 / 冨塚亮平
たかが「女優」の終わり――ドラン映画の女たち / 田村千穂

❖図版構成
めくるめくドランの視界 / 図版提供=大島依提亜

❖作品は汗である
グザヴィエ・ドランと『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』について思ったこと / 安川有果
バースデー・ブルー / 奥山大史

❖対談
松明を掲げて――グザヴィエ・ドランとゲイ表象 / 少年アヤ×カナイフユキ

❖奔出するイメージ
ありふれた歌、ありきたりの幸せ――『Mommy/マミー』で流れるヒットソングたち / 木津 毅
ホモフォビアと抑圧――『トム・アット・ザ・ファーム』における嘘と真実の表象を通して / 三田紗央里
『たかが世界の終わり』における映像技法――ケベック映画としての/からの出立 / 廣松 勲

❖a l’impossible je suis tenu
いいから、とにかく観て――グザヴィエ・ドランを経験すること/ 冨手麻妙
きっともっとよくなる?――ドランのキャリア前半を外延から観る / 秋田 祥

❖特別な多面体
グザヴィエ・ドラン作品の言語・沈黙・叫び――登場人物の相互関係をめぐって / 國枝孝弘
俳優としてのグザヴィエ・ドランのナルシシズム / 梅澤亮介
グザヴィエ・ドラン愚言録 / 槻舘南菜子
“クィア映画”線上のドラン / 児玉美月

❖資料
グザヴィエ・ドラン フィルモグラフィ / 児玉美月

 

❖連載
私の平成史3 / 中村 稔

❖詩
ラプサン・スーチョンの女 / 野崎有以

❖第25回中原中也賞発表
水沢なお『美しいからだよ』
受賞詩集より——私を戦わせて 未婚の妹
荒川洋治 井坂洋子 佐々木幹郎 高橋源一郎 蜂飼 耳

❖今月の作品
たけむらさとし・片野翠子・千種創一・氏家 忍・伊口すみえ・立花鷹理 / 選=和合亮一

❖われ発見せり
ピカソのキュビスムと美術解剖学 / 松井裕美

 

表紙・目次・扉類写真 cover photo : 『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』
2020年3月13日(金)より、新宿ピカデリー他 全国ロードショー
配給:ファントム・フィルム/松竹
©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.

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