現代思想2020年4月号 特集=迷走する教育

-大学入学共通テスト・新学習指導要領・変形労働時間制-

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現代思想2020年4月号 特集=迷走する教育

定価1,650円(本体1,500円)

発売日2020年3月27日

ISBN978-4-7917-1396-7

大学入試改革から教員の労働まで――「教育問題」とは何か
現在、英語民間試験と「大学入学共通テスト」の記述式の導入の延期を受け、あらためて入試改革とは何かが問われている。また、教員の労働も給特法改正法と、変形労働時間制導入を受け、現場に変化が訪れつつある。本特集では、改革に翻弄される当事者の方の声に耳を傾けつつ、誰のための教育なのかという問いをたて、さまざまな専門家と議論する。

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【目次】

 

特集*迷走する教育――大学入学共通テスト・新学習指導要領・変形労働時間制

 

【討議】
逃走の教育から闘争の教育へ――大学入学共通テストと新学習指導要領から問う言葉をめぐる教育 / 大内裕和+紅野謙介 

【大学入学共通テストとはなにか】
大学入学共通テストの現在 / 荒井克弘 
大学入試改革を「私的に」ふり返る / 南風原朝和 

【国語教育と「読む」ということ】
「読む」力と「国語」入試の明日――新学習指導要領と大学入学共通テスト / 木村小夜 
文学の貧困――「文学国語」を脱構築する / 五味渕典嗣 

【英語教育の問題点】
英語入試改革の挫折から迷走を抜け出す道を探る / 羽藤由美
「すばらしい英語学習」の落とし穴――大学入試大混乱と「四技能の迷走」が教えてくれること / 阿部公彦 

【改革にさらされる理系科目】
共通テストは如何に在るべきか / 吉田弘幸
高校数学のカリキュラムの過去・現在・未来 / 大澤裕一 

【給特法から問う】
改正給特法総論――「異質」な一年単位変形労働時間制導入の問題 / 髙橋哲
給特法改正は長時間労働解消につながるのか / 藤川伸治 
教員の労働は本当に「特殊」なのか?――給特法改正前史四九年を振り返る / 赤田圭亮 

【現場から見えてきたもの】
先生、学校はどこへ行くんでしょうか? スティーブン・キングに聞いてください!――思考疲労、教育幻想、教育愛の限界世界 / 岡崎勝
新型コロナウイルス感染症のリスク――全国一斉休校の功罪を考える / 内田良

【教育の〈多様性〉をめぐって】
高等教育で学ぶ移民第二世代の若者たち――大学での経験は何をもたらすのか / 三浦綾希子 
〈ヤンチャな子ら〉の「男らしさ」を捉えるために――ポストハマータウン研究における男性性の位置 / 知念渉 

 

【連載●デミウルゴス●第一二回】
虚諧(四) / 磯崎新

【連載●科学者の散歩道●第六七回】
近代科学発祥とメカニクス――家畜化される自然 / 佐藤文隆 

【連載●ポスト・ヒューマニティーズへの百年●第四回】
絶対弁証法――田邊元 / 浅沼光樹 

【研究手帖】
花粉症の患者会 / 住田朋久