国家と教育

-愛と怒りの人格形成-

中嶋哲彦 著

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国家と教育

定価本体2400円+税

発売日2020年4月2日

ISBN978-4-7917-7255-1

2010年代は、日本の公教育にとって大きな意味を持つ10年間だった
大阪府教育基本条例、教育委員会廃止論、第二次安倍政権の誕生、18歳選挙権、大学改革と入試制度改革、そして子どもの貧困……。〈国家と教育〉をめぐるイシューが吹き出した10年間の情勢を追い、その本質を解きほぐす。わたしたちはいまどうしてここに立っているのか? その答えを知るための〈現在進行形の教育学〉。

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[目次]

序 論 新自由主義的国家改造と公教育

プロローグ 新自由主義の国際的展開と日本の教育

Ⅰ 大阪における新自由主義改革の実験

第一章 大阪府教育基本条例の悪夢――政治支配に抗し、教育自治を

第二章 収奪と排除の教育改革――大阪府における私立高校無償化の本質

 

Ⅱ 新自由主義改革のための教育委員会制度改革

第三章 教育委員会廃止論を問う――首長主導型の教育改革がもたらすもの

第四章 首長主導と国家統制強化の教育委員会制度改革を問う

 

Ⅲ なぜ国家主義に向かうのか

第五章 なぜ教育勅語の復活を願うのか――「徳」の樹立と建国の一体性

第六章 学びの統制と人格の支配――新設科目「公共」に注目して

第七章 安倍政権の改憲構想と国家改造プロジェクト

 

Ⅳ 若者の政治参加と政治的教養教育の自由

第八章 主体的政治参加のための政治的教養と内発的参加要求――解釈改憲政権による主権者教育の危険性

第九章 何が教育の自由と中立性を担保するか――政治的教養教育と被教育者の政治的活動に関するテーゼ

第一〇章 憲法と民主主義を教育にいかす

 

Ⅴ 大衆的高等教育の創造

第一一章 国立大学法人における大学自治の復興

第一二章 「大学の大衆化」と高等教育政策のゆくえ――「大学が多過ぎる」論から考える

第一三章 入試制度改革で分断される若者と日本社会――着々と準備される学制改革の意味

第一四章 大学・学問の現代的存在形態と大衆的高等教育の創造

 

Ⅵ 貧困からの自己解放を支えるために

第一五章 待ったなしの「子どもの貧困」対策――実効性のある対策法の制定を

第一六章 子どもの貧困からの自己解放――自分自身の世界を知る権利を手がかりに

第一七章 拡大させられる「教育の機会不均等」――子どもの貧困対策と大学等就学支援法を問う

 

エピローグ 教師として生きるあなたへ

あとがき

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[著者]中嶋哲彦(なかじま・てつひこ)

1955年愛知県生まれ。博士(教育学)。名古屋大学法学部卒業、同大学院教育学研究科博士後期課程単位等認定退学。専門は教育行政学、教育法学。現在、名古屋大学大学院教育発達科学研究科教授、同教育学部附属中・高等学校長兼任。教育の自由と自治の問題を、制度と運用の両面から探究している。主な著書に『教育の自由と自治の破壊は許しません。』(かもがわ出版、2013年)、『教育委員会は不要なのか』(岩波書店、2014年)、『考えよう! 子どもの貧困』(PHP研究所、2017年)などがある。