定価1,980円(本体1,800円)
発売日2020年2月22日
ISBN978-4-7917-7252-0
人類史のその先へ
出会うべくして出会った現代を代表するふたつの知性。霊長類学、そして人類学はもとより、考古学、宗教学、生命科学、AI、西田幾多郎、今西錦司など、森羅万象を縦横無尽に往還しながら、閉塞した人類がまさにすすむべき未来を模索する。世界とは何か、わたしたちとは何か。根源的問いに迫る究極の対談。
[目次]
はじめに 中沢新一
1 人類の自然
プロローグ
人類の越境
「流動的知性」の革命
「ゼロ」の能力
人類のなかの自然
「ジャングル」をつくること
2 人類史のその先へ
"革命"はヒトに何をもたらしたか
意味の増殖と過剰な縮減
神・宗教と(非)暴力
プリミティブな暴力への回帰
個と種の変容のゆくえ
3 生きられた世界を復元できるか
今西錦司と西田幾多郎
主体と環境の「相即相入」
日本文化の宗教的基盤
言葉によらないコミュニケーションと無意識
生命の普遍的なモデルを探して
4 華厳的進化へ
述語論理の世界
生命はインテリジェンス
日本の思考を再発見する
境界を越えていくこと
華厳へと向かう
おわりに 山極寿一
[著者]中沢新一(なかざわ・しんいち)
1950年山梨県生まれ。人類学者。明治大学野生の科学研究所所長。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。著書に『チベットのモーツァルト』、『雪片曲線論』、『森のバロック』、『カイエ・ソバージュ』シリーズ、『アースダイバー』シリーズ、『野生の科学』、『レンマ学』ほか多数。
[著者]山極寿一(やまぎわ・じゅいち)
1952年東京都生まれ。霊長類学・人類学者。京都大学総長。京都大学大学院理学研究科博士後期課程単位取得退学。理学博士。日本学術会議会長。著書に『ゴリラ』、『暴力はどこからきたか』、『家族進化論』、『「サル化」する人間社会』、『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』ほか多数。