定価2,860円(本体2,600円)
発売日2019年12月25日
ISBN978-4-7917-7239-1
死体を読み取る男たち
「ジャズ・エイジ」と呼ばれる狂騒の1920年代を含むこの時期に、アメリカの法医学は誕生し、犯罪捜査において確固たる地位を築いた。その立役者となった法医学者ノリスと毒物学者ゲトラーのひたむきな努力と、彼らが解決に導いた毒殺事件、その背景にあるアメリカ社会の様相を描いたノンフィクション。
【目次】
プロローグ いたちごっこ
第1章 クロロホルム(CHCl3) 一九一五年
第2章 メチルアルコール(CH3OH)パート1 一九一八~一九一九年
第3章 シアン化合物(HCN, KCN, NaCN) 一九二〇~一九二二年
第4章 ヒ素(As) 一九二二~一九二三年
第5章 水銀(Hg) 一九二三~一九二五年
第6章 一酸化炭素(CO)パート1 一九二六年
第7章 メチルアルコール(CH3OH)パート2 一九二七年
第8章 ラジウム(Ra) 一九二八~一九二九年
第9章 エチルアルコール(C2H5OH) 一九三〇~一九三二年
第10章 一酸化炭素(CO)パート2 一九三三~一九三四年
第11章 タリウム(TI) 一九三五~一九三六年
エピローグ 最も確実な毒
著者あとがき
謝辞
手帖のための手引き
原注
訳者あとがき
索引
[著者] デボラ・ブラム(Deborah Blum)
サイエンスライター。マサチューセッツ工科大学で教鞭をとる。1992年には『The Monkey Wars』(邦題『なぜサルを殺すのか』白揚社)でピュリッツァー賞受賞。邦訳図書に『脳に組み込まれたセックス――なぜ男と女なのか』(白揚社)『幽霊を捕まえようとした科学者たち』(文藝春秋)などがある。
[訳者] 五十嵐加奈子(いがらし・かなこ)
翻訳家。東京外国語大学卒業。主な訳書にニコラス・グリフィン『ピンポン外交の陰にいたスパイ』、ローラ・カミング『消えたベラスケス』(以上、柏書房)ジョン・クラリク『365通のありがとう』(早川書房)、『ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館 シーズン1・2公式ガイド』(早川書房、共訳)などがある。