定価2,420円(本体2,200円)
発売日2019年12月24日
ISBN978-4-7917-7235-3
ハローキティ、ミッキーマウス、E.T.、くまモン、ドナルド・トランプ、ジェフ・クーンズ、村上隆……。
キュートという概念が生まれる前の時代とそれ以後では、人々の意識の何が変容したのか? 曖昧で捉えどころがなく、二面性に富む「キュート」の魅力はどこから生まれるのか? 人、物、キャラクター、アート作品から考察する。
[目次]
はじめに
1章 大衆を誘惑する武器としての〈キュート〉
2章 エデンの園でギョッとする
3章 不確定性原理としてのキュート
4章 ミッキーマウスとキュートの連続体
5章 カワイイ――日本という国の新たなカタチ
6章 金正日のキュートさ
7章 キュートと不気味さ
8章 キュートの擬人化は何が問題なのか
9章 キュートとモンスター性――ドナルド・トランプの場合
10章 キュートと、新たに登場した子ども崇拝
11章 キュートのサバイバル
12章 キュートとキッチュは一卵性双生児?
13章 誠実性崇拝からの脱却
14章 「人生は遊ぶ子ども」
謝辞
原註
参考文献
訳者あとがき
索引
[著者] サイモン・メイ
1956年生まれ。ロンドン大学キングス・カレッジの哲学の客員教授。2000年から1年間、東京大学哲学科の客員教授として日本に滞在。著書には、哲学分野の著書のほか、エッセイ『日本退屈日記——日本の凋落と再生』(麗沢大学出版会)がある。
[訳者] 吉嶺英美
翻訳家。サンノゼ州立大学社会学部歴史学科卒業。訳書にエリック・バーコウィッツ『性と懲罰の歴史』(共訳・原書房)、マイク・ティッドウェル『アマゾンの白い酋長』(翔泳社)などがある。