定価2,420円(本体2,200円)
発売日2019年9月21日
ISBN978-4-7917-7218-6
「社会的弱者」とは誰か。そのあたりまえを撹乱する。
仕事からヘルスケアまで、生活のあらゆる局面にディバイスが浸透し、常時接続(つながりっぱなし)に疲弊する人びと。一方で、障害者の不如意の身体機能を拡張させ、「できない」を「できる」に変えるまったく新しいテクノロジー。高度情報化社会における「強者」、はたまた「弱者」とは、本当のところ誰なのか。従来の〈情弱〉概念を撹乱させ、現代社会を生き抜くための技法を構想する試み。
【目次】
I 〈情弱〉・〈情強〉・現代社会
第1章 〈情弱〉とは誰か?――「情報強迫性障害」とマイノリティとしての「情報弱者」
第2章 社会的マイノリティとデジタル・ディバイト――ポスト・ビッグデータ時代の実像
II ポスト・ビッグデータ時代の技術・福祉・社会
第3章 なぜ、〈ビッグデータ〉は〈やさしい〉のか――ライフログ・特定健診・介護予防・〈自粛される生〉
第4章 なぜ、〈ビッグデータ〉は〈愛〉なのか――マイナンバー・介護保険・〈擬制される生〉
第5章 なぜ、〈ビッグデータ〉は〈真実〉なのか――AI・Citizenship-Rated Society・〈適正化される生〉
III 〈情報弱者〉と〈生の技法〉の社会学
第6章 コンヴィヴィアル・メディア・リテラシー――そして「障害者の自立の共生」から何を学ぶか
終章 〈情報弱者〉となる私たちのために
コラム 同じ空なのに――「相模原事件」とAlohaの〈技法〉
おわりにかえて
註
参考文献