定価2,640円(本体2,400円)
発売日2019年8月23日
ISBN978-4-7917-7195-0
2019年プリツカー賞受賞。世界的建築家による最新の著作。
天災と人災による破壊のさなかで、建築家は失った者たちや虐げられた者たちと語り合い、新たな点と線を描き、設計する。都市の政治的・経済的・メディア的状況に確かな視線を送り届けるための大胆な提言書。
【目次】
縁起——序に代えて
Ⅰ. ザハ、無念
Ⅱ. クルディスタン
アララット山
大洪水
第四間氷期
虚船
津波前
結界
影向
夢告
海原
Ⅲ. 安仁鎮
土法
導師
Ⅳ. 平壌
祝祭
巨大数
後記
[著者]磯崎新(いそざき・あらた)
建築家。都市デザイナー。1931年大分県大分市生まれ。1954年東京大学工学部建築学科卒業。丹下健三に師事し、博士課程を修了。1963年磯崎新アトリエを設立。半世紀以上にわたり、国際的な建築家として活動する。また、世界各地の建築展や美術展にてキュレーションやコンペティションの審査を務める。ハーバード大学、コロンビア大学などで客員教授を歴任。建築の枠を超えて、美術、デザイン、思想、音楽、映画、演劇、政治、メディアなどを横断するプロジェクトを組み立て、多くの理論的著作も発表する。主な建築作品に、大分県立図書館(現アートプラザ)、群馬県立近代美術館、つくばセンタービル、水戸芸術館、奈義町現代美術館、山口情報芸術センター、ザ・パラディアム(ニューヨーク)、ロサンゼルス現代美術館、チーム・ディズニー・ビルディング(オーランド)、パラウ・サン・ジョルディ(バルセロナ・オリンピック・スタジアム)、深圳文化センター、北京中央美術学院美術館、カタール国立コンベンション・センターなど多数。主な著作に、『空間へ』『手法が』『建築の解体』『見立ての手法』『造物主義論』『神の似姿』(鹿島出版会)、『Anywhere』(編、NTT出版)、『磯崎新建築論集 全8巻』(岩波書店)、『偶有性操縦法』(青土社)など多数。建築界のノーベル賞と呼ばれるプリツカー賞を2019年に受賞。