現代思想2019年8月臨時増刊号 総特集=万葉集を読む

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現代思想2019年8月臨時増刊号 総特集=万葉集を読む

定価2,420円(本体2,200円)

発売日2019年7月30日

ISBN978-4-7917-1385-1

日本最古の歌集。その魅力をさまざまな角度から問い直す。
新元号の典拠ともなった『万葉集』。いまから1200年以上も前の人びとはどのような風景を見、そしてどのような気持ちをことばにしていたのか。文学、歴史学はもちろんさまざまな知見から、いま万葉集を読む意味を考える。

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【目次】

 

【討議1】 上野誠×村田右富実×田中康二 万葉集はいまどこにあるか――研究の未来と未来の読者

【討議2】 水原紫苑×川野里子×小島ゆかり 万葉逍遥――歌人たちとよむ万葉世界

【万葉集の読み方】
多田一臣 『万葉集』の言葉の世界――時空意識を中心に 
久保田淳 中世和歌と万葉集――藤原定家の三首を中心に
古橋信孝 「ほんとう」の万葉集――学者の役割
高桑枝実子 万葉挽歌の世界――人々はどのように死と向き合い、使者に思いをはせたのか
西一夫 山上憶良は生老病死をどのように歌ったか――老・病・死と子
新沢典子 人麻呂と赤人

【万葉集の/とことば】
藤井貞和 万葉文化と万葉表記
兵藤裕己 恋歌のポストモダン――『万葉集』から『源氏物語』へ
金文京 中国文学から見た『万葉集』
鈴木喬 『万葉集』にみる文字表現――漢字の「飼い慣らし」と「仮名」との隔たり
リンジー・モリソン 万葉集における「ふるさと」――都の面影、万葉びとの原風景

【万葉集読解史】
小松靖彦 ことばの宇宙――中世の萬葉学者仙覚の《インド》へのまなざし
田中康二 本居宣長の『冠辞考』体験
鈴木健一 和歌史の中の『万葉集』

【万葉集の可能性】
三浦佑之 万葉集にみる古事記的世界
原田信男 『万葉集』にみる食
五味文彦 実朝と『万葉集』
真下厚 『万葉集』のなかのシャーマニズム
大石泰夫 民俗学からみた『万葉集』――新嘗祭と『万葉集』

【深読み万葉集】
大塚ひかり 『万葉集』の雑多なにおい
山田仁史 神話と万葉集――月・若水・脱皮
福嶋亮大 「我と汝」の変容――万葉の抒情について
倉持長子 能と『万葉集』
千野裕子 王朝の女房たちと万葉集