定価1,540円(本体1,400円)
発売日2019年6月28日
ISBN978-4-7917-0370-8
長編映画『ホットギミック』公開を機に、映画監督・山戸結希の魅力に迫る!
鋭く尖った感受性そのままをスクリーンに映し出す唯一無二の才能で、いまもっとも注目されている映画監督のひとりである新鋭・山戸結希。大ヒットとなった『溺れるナイフ』を経て、6月28日に全国公開される最新作『ホットギミック』では副題に「ガールミーツボーイ」を掲げる。一作ごとにより強く輝きを増すその鮮烈なまなざしをめぐる、一大特集。
【目次】
■私が出会った人々*43
故旧哀傷・網代毅 / 中村 稔
■モノ・ローグmono.logue*5
三つめ / 菊地信義
■詩
制作の余白における記憶のブリコラージュ / 永方佑樹
特集*山戸結希――『おとぎ話みたい』『溺れるナイフ』『21世紀の女の子』から『ホットギミック ガールミーツボーイ』へ
■インタビュー
山戸結希は映画の未来を確信する——主体として立ち上がる“女の子” / 山戸結希(聞き手・構成=月永理絵)
■恋に一番良く似た芸術
共犯関係 / 井土紀州
ふつうの女の子 / 上埜すみれ
パフォーマンスからスペクタクルへ——山戸結希試論 / 木下千花
映画と女の子——ガールミーツシネマ / 黒木萬代
あなたとだれか / 最果タヒ
■アンケート
わたしと山戸結希
有馬和樹(おとぎ話)/の子(神聖かまってちゃん)/松本花奈/小原治/飯田エリカ/竹内里紗/東佳苗/安川有果/井樫彩/ふくだももこ/坂本ユカリ
■女の子が女の子を愛するということ
拝啓“映画とるこ”山戸結希様 / 玉川桜
わたしたちは、何度でも生まれ変わる。 / 羽佐田瑶子
互いの居場所をつくりあう / ストウミキコ
〈私たち〉はこれから、〈女の子〉へと向かう——山戸結希における〈女の子〉を巡って / 豊彩夏
■山戸結希のまなざし
『21世紀の女の子』はセルロイドの天井を突き破ることができるか——『装苑』との試みと衣装に託したメッセージ / 関根麻里恵
静かにつながる女性たち、饒舌に孤立する少女たち——アメリカの女性映画作家と山戸的「女の子」映画 / 菅野優香
誰のためでもない映画——アジア映画と日本アイドル文化の変遷からみる山戸映画の特異性 / 夏目深雪
少女たちの爆発を待ちながら——山戸結希映画の音楽 / 木津毅
■『ホットギミック ガールミーツボーイ』をめぐって
山戸監督へ / 相原実貴
青空とクレーン——『ホットギミック ガールミーツボーイ』にみる山戸結希の詩学 / 今村純子
からっぽの女の子が〈映え〉な世界でキラキラしてる。——『ホットギミック ガールミーツボーイ』論 / 河野真理江
女の子のためのマンガから女の子のための映画へ——ふたつの『ホットギミック』の比較検討 / 日高利泰
■山戸さんのこと
苦しみがすごくきれいに見える / 泉まくら
ミーツ、そのあと。 / 志磨遼平(ドレスコーズ)
そういえば俺、女子高生だったことがない! / 高橋栄樹
Live forever——映画という具体的な愛のやり方 / 戸田真琴
■永遠の少女たち
終わることのないゆるやかな地獄のなかで / 石原海
みなみ、すみれ、そしてモブ——『Her Res ~出会いをめぐる三分間の試問3本立て~』をめぐって / 河野聡子
名状されない何か——山戸結希『おとぎ話みたい』をめぐって / 大久保清朗
山戸作品における身体——メルロ=ポンティの哲学を糸口に / 中澤瞳
『5つ数えれば君の夢』に見る〈少女〉たちの関係 / 赤枝香奈子
■資料
山戸結希主要作品解題 / 冨塚亮平
■今月の作品
白水ま衣・故永しほる・スズキあおぞら・ゆずりはすみれ・かるべまさひろ / 選=水無田気流
■われ発見せり
季節外れに思うこと / 片岡雅知
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