定価2,860円(本体2,600円)
発売日2019年5月25日
ISBN978-4-7917-7159-2
聖なる円光をまとう〈向日葵〉、葉むらに死を孕む〈糸杉〉、神の言葉を〈種まく人〉、死の大釜で生命を〈刈入れする人〉など、イコノロジー的な作品の分析や、ゴッホの書簡の精緻な解読によって、ゴッホの孤独で苛烈な生の内部に光をあて、《事件》の真相を解きほぐす。画期的な長編評論。
【目次】
ゴッホの眼
序章
第一章 アルルの向日葵
第二章 不在の椅子
第三章 古靴と寝室
第四章 種まく人
第五章 刈入れする人
第六章 星月夜
第七章 鳥の飛ぶ麦畑
註
イエスとしての自画像
註
あとがき
初出一覧
図版目録
索引
[著者] 高階秀爾(たかしな・しゅうじ)
1932年、東京生まれ。美術史家。元国立西洋美術館館長。現在、大原美術館館長。主な著書に、『ルネサンスの光と闇』(中公文庫)、『名画を見る眼』(岩波新書)、『フランス絵画史』(講談社学術文庫)、『20世紀美術』(ちくま学芸文庫)、『日本近代の美意識』『西洋の眼 日本の眼』『肖像画論』(いずれも、青土社)ほか多数。