ユリイカ2019年4月臨時増刊号 総特集=梅原猛

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ユリイカ2019年4月臨時増刊号 総特集=梅原猛

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2019年3月25日

ISBN978-4-7917-0363-0

「梅原日本学」とはなんだったのか、緊急追悼特集
梅原猛の遺した仕事はこれからどう読まれるのか、哲学的・文学的想像力を携えながら書き綴られた膨大な著作との対峙はどのような語りを呼びこむのか、歴史的な考証による批判とその先にある再読の可能性、梅原猛という濁流のような思考がふたたび幽かに声を宿す。

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【目次】

■追悼
父の死によせて――出生と哲学 / 梅原賢一郎
京都の奇重な宝 / 瀬戸内寂聴
「河合さん、河合さん」 / 河合雅雄
堂々の初陣――日本文化論への批判的考察 / 中西進
梅原猛先生を憶う / 伊東俊太郎
激情の人 / 山田慶兒
梅原猛先生の驚きの行動力と洞察力そして情熱 / 長谷川公茂

■梅原猛を引き継ぐ
梅原猛は思想したか――デュオニュソスの双子 / 中沢新一 聞き手=西川照子
梅原猛氏の日本文化論批判と神話研究――歴史学の立場から / 保立道久
梅原猛の二つの焦点 / 福嶋亮大

■日文研と梅原猛
途方もなく大きな「知の器」――梅原猛さんを偲んで / 小松和彦
鎮魂の系譜と法隆寺 / 井上章一
脳死と土偶――梅原猛の思い出 / 森岡正博

■梅原日本学・批判的検討
梅原猛と古事記 / 三浦佑之
「神話作者」としての梅原猛――『神々の流竄』『葬られた王朝』を読みなおす / 斎藤英喜
『水底の歌』――近代的知性と伝承 / 古橋信孝
梅原猛氏の怨霊史観――『水底の歌』を中心に / 多田一臣
梅原と縄文、そしてアイヌ / 山田康弘

■インタビュー
恐るべき厩戸王子――『隠された十字架』と『日出処の天子』 / 山岸涼子 聞き手=中西恭子

■芸術の擁護者
追想「僕の先生」 / 森村泰昌
梅原猛先生との対話 / 山本容子
梅原猛と日本的霊性 / 鎌田東二
日本のエリアーデ――梅原猛の思想と現世 / 中西恭子
能楽師が読む『翁と河勝』 / 安田登

■再録インタビュー――白川静との対話
奇人たちの遊興 / 梅原猛 聞き手=西川照子

■草木国土悉皆成仏
梅原猛の仏教思想 / 碧海寿広
「まつばり子」の発見――梅原猛と観音信仰 / 畑中章宏
梅原哲学は退き隠れざるをえない / 串田純一
幻視する梅原猛、会話する鶴見俊輔――孤独、共同体、辺境 / 谷川嘉浩

■梅原猛を読む
梅原猛著書解題 / 梅山秀幸