クセナキスは語る

-いつも移民として生きてきた-

フランソワ・ドゥラランド 著,柿市如 訳

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア
クセナキスは語る

定価本体2800円+税

発売日2019年3月20日

ISBN978-4-7917-7148-6

音楽家として、数学者として、建築家として。
あるいはレジスタンス活動家として、亡命者として、移民として生きた、ヤニス・クセナキス。すでにあるどんな型にもはまらず、先鋭的かつ前衛的でありつづけた、その思想と創造の始原へ。その思想の核心が、数式を使わず平易な言葉ではじめて語られる。
クセナキス自身による、クセナキス入門。

line2.gif

【目次】

日本語版への序文
はじめに

1 人として、芸術家としての気概

   コラム1 パリ以前

2 偶然を作り出す法則

   コラム2 クセナキスと偶然性
   コラム3 神話的な黄金比

3 計算と判断

   コラム4 「セリー音楽の危機」
   コラム5 形式主義と判断

4 「具体」に対する「抽象」

   コラム6 ミュージック・コンクレート
   コラム7 GRMでのクセナキス
   コラム8 シェフィールとクセナキス、二つの異なる音楽思想

5 予測と確認――結果をどうコントロールするか

6 音色の音響心理学――クセナキスの慎重な態度

   コラム9 音色の知覚

7 「クセナキスの音」
8 ヴァレーズ、ストラヴィンスキー、その他の作曲家について
9 ヴィブラートvs.「裸の音」
10 有機体としての作曲構想
11 偶然性もひとつの構造形式である
12 経験によって容易になったこと
13 数学理論に基づいた作曲とその聴き取り
14 聴き取る――耳と知覚
    コラム10 音楽を図形を用いて考える

15 図形の変化は聴き取ることができるか
16 生命のメタファーとしての音楽
17 フーリエとデカルト――音響合成と表記方法
18 空間を使った作曲
19 音楽の聴き方――聴くことと見ること1
20 音楽と光の相互作用――聴くことと見ること2

    コラム11 建築家クセナキス

21 リアリズムと抽象

    コラム12 《ポリトープ》

22 「いつも移民(よそもの)を持っていなくてはならない」
23 原動力としての危機感
24 大胆で派手なアイデアの理由
25 ギリシャ神話――古代への想い
26 聴衆との関係
27 図を書描いて考えることは普遍的である

    コラム13 UPIC(ユーピック)

 

訳者あとがき
コラムの注の参考文献
ブックガイド
作品タイトル用語解説
作品リスト
曲名索引

line2.gif

[著者] フランソワ・ドゥラランド(François Delalande)

1970~2006年の間、INA/GRM(国立視聴覚研究所・音楽研究グループ)に研究者として在籍し、研究部門の責任者を務めた。専門分野は、「電子音楽の分析とその理論的発展(音楽分析論全般、音楽記号論、聴取分析等)」と「幼児における音楽行動の芽生えと発達」。代表的な著書に、Analyser la musique, pourquoi, comment ? (2013)、Le son des musiques, entre technologie et esthétique (2001)、La Musique est un jeu d’enfant(1984、新版2017)などがある。(ホームページhttps://www.francois-delalande.fr

[訳者] 柿市 如(かきいち・ゆき)

東京芸術大学楽理科卒業、音楽学科修士課程終了後、渡仏。パリ第8大学でDEA取得後、フランスでCDブックレットなどの翻訳を行いながら、『レコード芸術』、『モーストリー・クラシック』、『CDジャーナル』等に執筆。『コモンズ・スコラ第15巻20世紀音楽II』楽曲解説執筆に参加したほか、『レナード・バーンスタイン 情熱の指揮者』(ヤマハミュージックメディア)の共訳がある。