新しいチンパンジー学

-わたしたちはいま「隣人」をどこまで知っているのか?-

クレイグ・スタンフォード 著,的場知之 訳

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新しいチンパンジー学

定価本体2600円+税

発売日2019年3月20日

ISBN978-4-7917-7151-6

ここまでわかった! これまでにない贅沢で学際的な成果
200頭近くからなる巨大な集団、ゴリラと共存する集団、メスも狩りをする集団、5つもの道具を組み合わせる集団……。特色のあるフィールド調査の蓄積が、チンパンジーの多様性と普遍性を次々に明らかにしていく。そして、最新のDNA解析技術は、これまでの定説をどのように覆したのか? チンパンジーのすべてがここにある。日本人研究者も多数登場。

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【目次】

まえがき

第一章 チンパンジーの観察
野生チンパンジーを観察する
チンパンジー観察の歴史
ジェーンの陰で
マハレ
チンパンジー研究の西部進出

第二章 食料と離合集散
離合集散
毎日の食事
食料、メス、社会構造
食料とメスの行動の結びつ
寝床
音声コミュニケーション
離合集散の理由

第三章 政治とは流血なき戦争である
アルファとはどんな存在か
賢いグルーミング
シェイクスピア的なオスたちの物語
服従のシグナル
ホルモンと支配性
ストレス
メスの順位
チンパンジーの順位は生まれか育ちか?

第四章 平和のための戦争
生まれつきの殺し屋?
もっとも忌まわしき殺し:コミュニティ内の暴力
戦争の惨禍:コミュニティ間の暴力
最初の戦争
なわばりをめぐる殺しの理由
なぜオスたちは隣人を襲撃するのか?
子殺し
関係修復

第五章 セックスと繁殖
性皮腫脹
選り好みと配偶者選択
集団交尾とコンソート交尾
オスによる選択はあるのか?
コミュニティ間移動の意思決定
繁殖能力の衰え
ヒトの性行動と近年のチンパンジー研究

第六章 チンパンジーの発達
遊び
孤児
おとな未満
老化と死

第七章 なぜ狩りをするのか
狩りをする類人猿
なぜチンパンジーは狩りをするのか?
狩りに栄養以外の要因はあるのか?

第八章 文化はあるのか?
道具
チンパンジーの考古学
蜂蜜と昆虫の採集道具
道具と利き手
道具、文化、地理

第九章 血は水よりも濃い
一・六%の違い
チンパンジーという種

第十章 類人猿からヒトへ
チンパンジーと初期人類
チンパンジーは過去の理解にどう役立つか:ホモ・ナレディの場合
わたしたちは何を学んできたのか?
チンパンジー研究はチンパンジーを救えるか?

原注
参考文献
謝辞

訳者あとがき

人名索引

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[著者] クレイグ・スタンフォードCraig Stanford

1956年ニュージャージー州生まれ。南カリフォルニア大学人類学科教授。専門は霊長類学、自然人類学。タンザニアのゴンベ国立公園、ウガンダのブウィンディ原生国立公園をはじめ、アフリカや熱帯アジアで20年以上のフィールド経験をもち、100本以上の学術論文と10冊以上の著書を執筆してきた。邦訳書に『狩りをするサル――肉食行動からヒト化を考える』(瀬戸口美恵子+瀬戸口烈司訳)、『直立歩行――進化への鍵』(長野敬+林大訳、いずれも青土社)がある。

[訳者] 的場知之(まとば・ともゆき)

1985年大阪府生まれ。翻訳家。東京大学教養学部卒業。同大学院総合文化研究科修士課程修了、同博士課程中退。主な訳書にリサ=アン・ガーシュウィン『世界で一番美しいクラゲの図鑑』、ポール・D・テイラー+アーロン・オデア『世界を変えた100の化石』(いずれもエクスナレッジ)などがある。