定価1,760円(本体1,600円)
発売日2019年2月22日
ISBN978-4-7917-7144-8
フィッツジェラルドのマイノリティへのまなざし
『夜はやさし』に鳴り響く〈ジャズ〉の豊饒な小説世界
村上春樹『ノルウェイの森』やヘミングウェイ『エデンの園』との比較をとおして浮かびあがってくるものとは? そして、最高傑作『グレート・ギャツビー』に通底する世界とは? 哀しみと至福の文学体験へといざなう。
【目次】
序 章 『ミッドナイト・イン・パリ』とジャズ・エイジ
第一章 フィッツジェラルドの苦悩と『夜はやさし』
第二章 『夜はやさし』とヘミングウェイの『エデンの園』
第三章 『夜はやさし』と村上春樹の『ノルウェイの森』
第四章 信仰告白の小説
第五章 感情的破綻
第六章 アメリカ人特有の思い上がりと傷つく人々
終 章 終わらないジャズ・エイジ
[著者] 宮脇俊文(みやわき・としふみ)
1953(昭和28)年、神戸市生まれ。成蹊大学経済学部教授。専門はアメリカ文学、比較文学、ジャズ研究。日本F.スコット・フィッツジェラルド協会会長、ミネソタ大学客員教授などを歴任。主な著書に『『グレート・ギャツビー』の世界――ダークブルーの夢』、『村上春樹を、心で聴く――奇跡のような偶然を求めて』(以上、青土社)、『アメリカの消失――ハイウェイよ、再び』(水曜社)などがある。