〈生ける屍〉の表象文化史

-死霊・骸骨・ゾンビ-

伊藤慎吾、中村正明 著

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〈生ける屍〉の表象文化史

定価2,640円(本体2,400円)

発売日2019年4月11日

ISBN978-4-7917-7142-4

死霊はどのように描かれてきたのか
日本では死者が骸骨となって墓場で酒宴を開く情景が古くから描かれてきた。また蘇生・転生することで新たな人生を迎えることがあり、さらに死後、鬼と化して人間に害をなす存在となることもあるとも信じられてきた。日本において死霊がどのように描かれてきたのかという問題を通史的に示し、日本人の死生観について、文化的創造の歴史的側面から照射していく。

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【目次】

緒言

総論

第一部 Night of  The Living Dead 前近代
総説 宗教と世俗のはざまで
一 古代中世の死霊と骸骨
二 近世の死霊文芸史
三 近世の死霊芸能史
四 近世の死霊絵画史
    コラム 骸骨軍vs妖怪軍

幕間 Dawn of The Living Dead 近代前期
総説 近代化と幽霊最盛期

第二部 Day of The Living Dead 近現代
総説 幽霊とゾンビ
    コラム テレビの中のゾンビバラエティ
一 映画の中の死霊―死霊篇
二 映画の中の死霊―ゾンビ篇
三 現代死霊文芸史
    コラム 子どものためのゾンビ文学
四 漫画の中の死霊
    コラム 多様化していくゾンビイベント
五 現代のサブカルチャーとゾンビ

〈生ける屍〉年表――Chronology of the Dead

参考文献一覧
あとがき
索引

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[著者] 伊藤慎吾(いとう・しんご)

日本古典文学専攻。国際日本文化研究センター客員准教授。主な論著に『擬人化と異類合戦の文芸史』、『「もしも?」の図鑑ドラゴンの飼い方』、『中世物語資料と近世社会』、『熊楠と猫』(共著)、『妖怪・憑依・擬人化の文化史』(編著)などがある。

[著者] 中村正明(なかむら・まさあき)

日本文学専攻。國學院大學准教授。主な論著に『膝栗毛文芸集成』全四十巻、『草双紙研究資料叢書』全七巻、『天皇文業総覧』下巻(共編)、「膝栗毛文芸序説」『國學院雑誌』第一一五巻第九号等がある。