文化水流探訪記

やけのはら 著

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア
文化水流探訪記

定価本体1800円+税

発売日2018年10月23日

ISBN978-4-7917-7108-0

『POPEYE』の人気連載、ついに書籍化!

比類なき愛読家ミュージシャン・やけのはらが、今でも何かを探している人たちへ送る「文化=culture=教養」案内。音楽家から作家、漫画家、映画監督、文化人、プロレスラーまで、過去・現在・未来をつなぐ水流をたどるカルチュアの旅。連載のほか、厳選エッセイも収録。

DJやトラックメーカー、ラッパーなど、多様なフィールドを確かな審美眼と独自の嗅覚で渡り歩くやけのはらが、マガジンハウスの雑誌『POPEYE』で6年間連載した同タイトルのコラムを中心に、これまでに執筆したいくつかの文章、さらに書き下ろし原稿も加え、一冊にまとめた初の書籍。

本書は、幼少期より”ひとり遊び”として没頭した、音楽、映画、文学…その他多くの「創作物の世界」を個別に考察することから始まった。ただ目の前に流れる文化の水流を、決してノスタルジーに溺れることなく、その澄んだ知性とリズムを獲得した筆致によって掬い上げてゆく。彼の琴線に触れるのは、忘れられた歴史、語られなかった出来事、もうこの世にはいない人たち。

「何百年も何千年も何万年も前から連綿と続くカルチュアの道筋。その埃を拭き、破れた地図を繋ぎ合わせ、新しいバトンを、いつかの何処かの誰かに渡すかのように。」(本文より)

とてもパーソナルな探求心から始まったこの研究成果を、”お節介の集大成”として読者の方にお届けするのが、この一冊。20世紀カルチャーガイドとしても、「面白いもの(人)たち」リストとしてつまみ読みするのも良し。

装画は、早世したイギリスのポップ・アート作家、ポーリン・ボティが1963年に描いた「Celia Birtwell and Some of her Heroes」。
椎名誠、森達也なども手がける人気ブックデザイナーの國枝達也が装丁を担当。

line2.gif

【目次】

まえがき

2012年
「タモリ」という生き方 タモリ
伯父さんの背中 伊丹十三
美しい跳躍 ビースティ・ボーイズ
死者の声 トーマス・エジソン
永遠の瞬間 ニッパー犬
異界へ 諸星大二郎
朝日のようにさわやかに 本『Get back, SUB! あるリトル・マガジンの魂』

2013年
ドリーミング・デイ 山下達郎 其の壱
PEOPLE MAKE THE WORLD GO ROUND 山下達郎 其の弐
コーヒー・カップに乗ってきます 高田渡
二〇世紀の夏の日 映画『夏の夜のジャズ』
ポップの航海図 川勝正幸
キャン・ユー・ヒアー・ア・ニュー・ワールド ジョー・ミーク
地下室のキャプテン・アメリカ ダニエル・ジョンストン
冷凍都市 映像作品『B級TOUR -日本編-』
洗練と調和 田中一光
はてしない物語 ヘンリー・ダーガー
生命の泉 水木しげる
風に吹かれて 山上たつひこ

2014年
うつくしいとは 中原淳一
流れの中で ドキュメンタリー『天皇の世紀』
永い夏休み 大瀧詠一 其の壱
文化の大河 大瀧詠一 其の弐
わたしの記録 本『ENJOY THE EXPERIENCE』
一緒に音楽を聴きましょう フランキー・ナックルズ
終わらない鼓動 ハウス・ミュージック
戦う男 フェラ・クティ
書割の森 マーティン・デニー
近づけば遠くなる エキゾチック・ミュージック
街の暮らし 池波正太郎
人々の暮らし 山口瞳

2015年
毎日のドラマ 向田邦子
記憶の残響 こだま和文
ミスター・シティボーイ ムッシュかまやつ 其の壱
何かに凝ったり狂ったり ムッシュかまやつ 其の弐
あすなろ賛歌 漫画『まんが道』
発明と発見 映画『ワイルド・スタイル』
イイ男 横山剣
少年は世界に歌った モータウン
自分のやり方 URC
つべこべ言わず、とにかくやれ! デリック・メイ
砂の城 ロバート・アルトマン
永遠の白昼夢 ソニック・ユース

2016年
バカにしか見えないもの 赤塚不二夫 其の壱
一番地面に近いところ 赤塚不二夫 其の弐
始まりも終わりもなく ブライアン・イーノ
カリブの小島の魔法 レゲエ・ミュージック
混交と変容 ダブ・ミュージック
ポケットの中の二五ドル キング・タビー
新しい心 ニューエイジ・ミュージック
どこかへ ヤソス夢の人 アントニオ猪木
狂っているのは誰だ? ジョン・ウォーターズ 其の壱
曲者達の夢の跡 ジョン・ウォーターズ 其の弐
二〇世紀の夏にキスをした永遠の少年 あがた森魚

2017年
百万本のバラ ニコ・ピロスマニ
純・美・音 ECMレコード
きみを夢見る時に チェット・ベイカー
写真には写らない美しさ ザ・ブルーハーツ 其の壱
君の味方 ザ・ブルーハーツ 其の弐
インド人の事はあんまり分かんないです ザ・ブルーハーツ 其の参
わたしに会いに 映画『おもひでぽろぽろ』 其の壱
夕暮れのドンガバチョ 映画『おもひでぽろぽろ』 其の弐
今でも何かを探してる 植草甚一
死んだ奴が負け 映画『麻雀放浪記』
博徒の哲学 色川武大
豚に支配されないために 小説『動物農場』

2018年
一九五六年のエルヴィス・プレスリー エルヴィス・プレスリー 其の壱
甘いソーダ水 エルヴィス・プレスリー 其の弐
小さなラジオのボリュームを エルヴィス・プレスリー 其の参
キャメラが映すもの 映画『コミック雑誌なんかいらない!』
感謝――アゲイン・サムウェア 雑誌『POPEYE』

ヴァリアス・コラムス
ぼくの好きなおばちゃん
巨大な塊
In The Midnight Hour
思い出野郎Aチーム『まだ何も始まっちゃいねえよ』ライナーノーツ
新感覚☆知的連想ゲーム「といえば」
PEOPLE'S TALKSHOW 告知文
二〇歳のころ
長いお別れの、遥か先まで
First Cut Is the Deepest
面白授業

あとがき——もしくは長い言い訳

line2.gif

[著者] やけのはら

1980年、神奈川県生まれ。DJやトラックメーカー、ラッパー、執筆業など、多様なフィールドを確かな審美眼と独自の嗅覚で渡り歩く。「FUJI ROCK FESTIVAL」などのビッグ・フェスティバルから、アンダーグラウンド・パーティーまで、10年以上にわたり、日本中の多数のパーティーに出演。2013年にリリースした楽曲「RELAXIN'」のMVが、「第17回文化庁メディア芸術祭」で新人賞を受賞。勉強家、見習い。「猫またぎ」を研究中。

出版記念イベントも開催予定!(詳細近日発表)