話芸の達人

-西条凡児・浜村淳・上岡龍太郎-

戸田学 著

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話芸の達人

定価2,200円(本体2,000円)

発売日2018年8月23日

ISBN978-4-7917-7093-9

三名人かく語りき
「また、見てもらいます」(西条凡児)、「さて、みなさん……」(浜村淳)、「私が上岡龍太郎です」(上岡龍太郎)――語りだせばすぐさまその声が聴こえてくる。生粋の関西弁の、五七調の、漢文調の、それぞれの話芸が響きわたる。落語、漫談、講釈を捉えかえし、自らの一人芸を創りだした三人の話術の妙を記した、爆笑と悲哀の話芸史。

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【目次】

プロローグ

第一部 西条凡児の話芸
西条凡児の高座
西条凡児の経歴
西条凡児の漫談
ミヤコ蝶々の話芸
浪花千栄子の大阪弁
関西民間放送初期の司会者=西条凡児・大久保怜・川上のぼる
『凡児のお脈拝見』
『素人名人会』
『おやじバンザイ』
〈恐喝といわれた〉事件
凡児の娘をよろしく

第二部 浜村淳の話芸
京都アクセントを生かす浜村淳
浜村淳の履歴
芸名「浜村淳」の誕生、そして東京へ
ラジオ大阪での仕事
吉本興業から昭和プロダクションへ
淀川長治の話術
『街の灯』の語り
浜村話芸の怪談
『ありがとう浜村淳です』
浜村淳の七五調司会
結婚式の司会術
話芸と年齢

第三部 上岡龍太郎の話芸
上岡龍太郎の引退
横山ノックへの弔辞
漫画トリオの時代
お笑いサイクリング——漫画トリオ
上岡龍太郎のラジオ芸(1)
立川談志との出逢い
上岡龍太郎のラジオ芸(2)
『歌って笑ってドンドコドン』
上岡龍太郎のスタンダップコメディ
上岡龍太郎のテレビ芸 XX

エピローグ
参考文献

あとがき

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[著者] 戸田学(とだ・まなぶ)

1963年大阪府堺市生まれ。2004年、よみうりテレビ「第33回上方お笑い大賞・秋田實賞」受賞。現在はテレビやラジオの番組構成、映画や落語を中心とした著述で活躍している。主な著書に『上岡龍太郎 話芸一代』(青土社)、『上方落語の戦後史』、『上方漫才黄金時代』(以上、岩波書店)。共著に『浜村淳の浜村映画史――名優・名画・名監督』、編著に『米朝・上岡が語る昭和上方漫才』(朝日新聞社)、『桂米朝集成』全4巻(豊田善敬共編、岩波書店)、『六世笑福亭松鶴はなし』(岩波書店)、『いとしこいし漫才の世界』(岩波書店)ほか多数。