ユリイカ2018年6月号 特集=『バーフバリ』の世界

-インド映画と神話の豊穣-

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ユリイカ2018年6月号 特集=『バーフバリ』の世界

定価1,540円(本体1,400円)

発売日2018年5月28日

ISBN978-4-7917-0350-0

大ヒット映画『バーフバリ 王の凱旋』待望の〈完全版〉、6月1日(金)より全国公開!
第一作「伝説誕生」から第二作「王の凱旋」へ、立て続けにインド本国における興行収入記録を塗り替え、日本においても異例の熱狂を巻き起こした映画『バーフバリ』。本邦未公開であった完全フルバージョンの公開も決定し、なおも勢いを増すこの稀代の傑作エンターテインメントの魅力を検証し、その土壌をなしたインド映画/神話の豊かな世界を一望する。

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【目次】

■私が出会った人々*30
故旧哀傷・加藤楸邨 / 中村稔

■詩
共同の坂道 他一篇 / 伊藤悠子

 

特集*『バーフバリ』の世界――インド映画と神話の豊穣

 

■インタビュー
叙事詩的世界の設計法 / S・S・ラージャマウリ(聞き手=夏目深雪)

■イラスト――豊穣之国絵巻
田亀源五郎/皆川亮二/安野モヨコ/鈴木ツタ/深谷陽/森泉岳土/仲能健児

■映画の王、ここに凱旋す
新君主論(インド篇) / 中沢新一
「代行」する王=息子としてのバーフバリ――女性にも快適な家父長制 / 鷲谷花
現代の英雄譚としての『バーフバリ』 / 夏目深雪
映画の願い / 樋口泰人
娯楽映画の凱旋――『バーフバリ』日本公開までの歩みとアジア映画のゆくえ / 加畑圭造

■はるかなる神々の記憶
インド映画に栄えあれ!――あるいは到達点としての『バーフバリ』 / 松岡環+江戸木純
テルグ映画文化史から見る『バーフバリ』の光と影 / 山田桂子
『バーフバリ』にみる南インドの衣装と生活実践 / 飯塚真弓
二人の「ファム・ファタル」――デーヴァセーナとゼーヴァヤーニーの物語 / 沖田瑞穂
映画『バーフバリ』に見る叙事詩的想像力――インドネシアの叙事詩世界との関連から / 福岡まどか

■Jai Ho! Jai Ho! Jai Ho!
われらマヒシュマティの民――新時代の〈神話〉を称えるために / 金田淳子+藤村シシン
不滅の断片 / 円居挽
拝啓:臣民の皆様へ / 悠木碧
マヒシュマティ国民の祭典『バーフバリ』絶叫上映 / 小池勇規(V8japan絶叫上映企画チーム)

■叙事詩という体験
反重力の王 / 岡田尚文
ハイパー・メロドラマ――映画『バーフバリ』の凄まじさに見る雑種性、抽象性、超政治性 / 河野真理江
神話的想像力としての『バーフバリ』――ファンタジーを突き破るモノ / 北村匡平
『バーフバリ』の「不純な画面」――あるいは「インド映画化」する現代? / 渡邉大輔

■そして凱歌は響き渡る
『バーフバリ』はマサラ・ミュージカルではない――インド音楽の深遠なる世界を求めて / 井上貴子
『バーフバリ』とインドの映画的鼓膜 / 長門洋平
声とイメージの密なる関係――現代インド映画のプレイバック・システム / 辻佐保子

■戴冠せるダルマの化身
王を称えない / 森元斎
「正しい政治」を求めて――映画『バーフバリ』が描く国家・法・民衆 / 藤崎剛人

■資料
インド映画名作ガイド――『バーフバリ』中毒者のためのインド映画案内 / 松岡環

 

■今月の作品
小林瑞枝/森田直/Resu/村崎カイロ/ゆずりはすみれ
選=水無田気流

■われ発見せり
わたしたちの歌 / 田丸まひる

 

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