定価1,540円(本体1,400円)
発売日2018年3月27日
ISBN978-4-7917-0347-0
奇才・押切蓮介の傑作コミック『ミスミソウ』待望の映画版、4月7日(土)全国公開!
『ミスミソウ』『サユリ』といった本格ホラーから、怪奇ギャグの金字塔『でろでろ』、そして唯一無二の“90年代アーケード・ラブコメディ”『ハイスコアガール』まで、変幻自在の作風で多方面から人気を集める漫画家・押切蓮介。待望の『ミスミソウ』映画化を機に、その作品世界の魅力に迫る。
【目次】
■私が出会った人々*28
故旧哀傷・伊達得夫(二) / 中村稔
■詩
三つのソネット / 呉基禎
■第23回中原中也賞発表
マーサ・ナカムラ『狸の匣』
受賞詩集より――犬のフーツク 背で倒す 石橋 湯葉 許須野鯉之餌遣り
(荒川洋治 井坂洋子 佐々木幹郎 高橋源一郎 蜂飼 耳)
特集*押切蓮介――『でろでろ』『ミスミソウ』『焔の眼』から『ハイスコアガール』まで
■インタビュー
疾走する! “怒り”のエンターテインメント / 押切蓮介(聞き手=さやわか)
■マンガ――ふたつの横顔
押切蓮介と、僕 / 清野とおる
白いページとうしろの先生 / 忌木一郎
■オマージュイラスト
皆川亮二/浅野いにお/小田扉/横槍メンゴ/新田 章
■その真髄を見よ!
欲しがらせる天才 / 藤田和日郎
怒れる漫画家・押切蓮介 / マフィア梶田
■押切蓮介 単行本未収録短篇
貉 / 押切蓮介
命の灯火 / 押切蓮介
■その眼は光と影を宿し……
抵抗する生命力の官能――「押切的美少女」キャラクターについて / 宮本直毅
少女は去勢する――『ミスミソウ』論 / 可児洋介
■対談――運命の交わる場所で
一五年目の「押」問答 / 押切蓮介+押見修造
■“暴の力”のエステティクス
のらりくらり、僕らの呪い日記 / 清水崇
繊細な暴力のドラマ / 内藤瑛亮
春花の眼 / 山田杏奈
『でろでろ』の懐かしい世界と「お化けを殴る」という行為 / 足立加勇
拳を握って目を開け――『ゆうやみ特攻隊』における花岡弥依と辻翔平 / 橋迫瑞穂
人間の土俵に引きずりおろす――押切蓮介『サユリ』における複数の「外」 / 川崎公平
■対談――音とかたちの出会う場所で
ハイスコアに恋して / 押切蓮介+やくしまるえつこ
■戦慄と狂騒の解放区
押切蓮介のおばけの「け」――初期短篇で読み解く押切マンガのオリジナリティ / 島村マサリ
対話の不成立、またはソニックブームが画面を越えること / さやわか
「3・11」後の想像力としての『焔の眼』 / 紙屋高雪
侵される「家(うち)」なる空間――『暗い廊下とうしろの玄関』が描く〈闇〉への想像力 / 上島真弓子
母性神話を乗り越える『HaHa』 / 水無田気流
描け、暴力的に――「マンガ家マンガ」としての『狭い世界のアイデンティティー』 / 雑賀忠宏
■資料
押切蓮介全単行本解題 / 雑賀忠宏・表 智之・イトウユウ・倉持佳代子・小林 翔・鈴木 翠
■今月の作品
河野大地/ゆずりはすみれ/Resu/井上珠希/茶甘
選=水無田気流
■われ発見せり
鎖 / 大前粟生
書容設計 editorial design = 羽良多平吉+えほんごラボ heiQuiti HARATA @ EDiX with ehongoLAB.