現代思想2018年2月臨時増刊号 総特集=ハイデガー

-黒ノート・存在と時間・技術への問い-

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア
現代思想2018年2月臨時増刊号 総特集=ハイデガー

定価2,420円(本体2,200円)

発売日2018年1月27日

ISBN978-4-7917-1359-2

世界に多大なる影響を与えたドイツの哲学者・ハイデガーを総特集!!
『黒ノート』はハイデガー哲学の「反ユダヤ主義」を証し立てたのか?『存在と時間』刊行90年の後で、私たちは「存在の問い」をいかに引き継ぐのか? 「技術への問い」はカタストロフィ以後の時代を生きる私たちをどこへ導くのか?…「20世紀最大の哲学者」にクリティカルな問いとともに迫る、「21世紀のハイデガー」総特集。

line2.gif

【目次】

■未邦訳テクスト
M・ハイデガー / エルンスト・ユンガーへ(山本與志隆 訳)

■エッセイ
高田珠樹 / フマニスムスの残光の中で――ハイデガー、スローターダイク、そして人文学の危機
藤原辰史 / 農業技術への問い――ハイデガーの概念「育むhegen」について

■討議
小泉義之+森 一郎+轟孝夫 / いまなぜハイデガーか――黒ノート・ゲシュテル・存在の問い

■黒ノート
齋藤元紀 / 存在論の神話――ハイデガーの「黒ノート」が告げるもの
轟孝夫 / ハイデガー「黒ノート」のメタポリティーク論――「存在の思索」による超‐政治

■存在と時間
古荘真敬 / 生ける世界内存在の運動としての「気遣い(ゾルゲ)」
池田喬 / 順応と逸脱、あるいは道徳性の自然な捉え方――ハイデガー『存在と時間』におけるダス・マン論の再読解と新展開

■性起と四方界
G・ハーマン / 大陸系実在論の未来――ハイデガーの四方界(高野浩之+飯盛元章訳)
村井則夫 / 自性態と四方域――後期ハイデガーにおける概念的思考と像論

■技術への問い
安部浩 / 「組み立て」の時代の芸術――ハイデガー・西田・山頭火

■ヒューマニズムの彼方
後藤嘉也 / そいつはただの動物だ――ヒューマニズムとその彼方
串田純一 / 器楽的幻覚から哲学的幻想へ――ハイデガーと梶井基次郎を巡って

■哲学史との対話=対決
A・バディウ / 形而上学なき形而上学(三松幸雄訳)
阿部将伸 / 「様態的存在論」をめぐって――初期ハイデガーにおけるナトルプ批判とアリストテレス解釈
西山達也 / 翻訳不可能なリズムをめぐって――ハイデガーによるアリストテレス読解の一側面

■ハイデガーからの哲学
宮﨑裕助 / プロト脱構築について――ルター、ハイデガー、デリダ
岡田温司 / ハイデガーを読むデリダを読むアガンベン
荒畑靖宏 / 存在とアスペクト――時間形式をめぐるハイデガー・トンプソン・レードル
森 一郎 / 労働という基礎経験――ハイデガーと三木清

■ハイデガー哲学の拡張
村上靖彦 / 日常生活のなかで死んでいく――在宅での看取りによってハイデガーを少しだけずらす