現代思想2018年2月号 特集=保守とリベラル

-ねじれる対立軸-

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現代思想2018年2月号 特集=保守とリベラル

定価1,540円(本体1,400円)

発売日2018年1月27日

ISBN978-4-7917-1358-5

現代における「保守」と「リベラル」の内実を問う。
これまで社会を二分してきた最大の対立軸である「保守」と「リベラル」は、その姿を大きく変えつつある。本来の保守主義を超えて拡大し続ける「保守」と、反面でかつての求心力を失い溶解する「リベラル」……。いま人々は、その名のもとに何を語り、どのような空気を作りだしているのか。

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【目次】

連載●瓦礫(デブリ)の未来●第七回
影向 / 磯崎新

連載●科学者の散歩道●第四四回
プラグマティズムと量子力学――「見ないと、月はないのか?」 / 佐藤文隆

連載●家族・性・市場●第一四二回
社会科学する――星加良司『障害とは何か』の3 立岩真也

 

特集*保守とリベラル――ねじれる対立軸

 

【討議Ⅰ】
転倒する保守とリベラル――その空虚さをいかに超えるか / 宇野重規×大澤真幸

【エッセイ】
不正義との戦い / 北原みのり
こちらもつきまとうべきなのか / 武田砂鉄 

【若者は〈保守化〉しているのか】
若者の保守化という錯視 / 中西新太郎 
日本型リベラルとは何であり、何でないのか――「革新」との連続と断絶 / 北田暁大

【〈ねじれ〉はどこで生まれたか】
ねじれつつからみ合う二つの流れ――保守とリベラル / 杉田敦
捻れる平和主義――保守の戦後、革新の戦前 / 酒井哲哉
対立構造の変容と政党政治の機能不全 / 中北浩爾

【欠落する正義】
フェミニズムとリベラリズムの不幸な再婚?――日本軍性奴隷制問題をめぐる反動に抗し / 岡野八代 

【保守とリベラル、それぞれの現在】
核と人権をめぐる保守とリベラル / 森政稔
「改革の政治」とは何か――保守政治の「守旧保守」から「改革保守」への自己脱却 / 大井赤亥

【イメージの戦い】
フェミニズムの姉妹、保守とリベラルのキマイラ――軍事強硬主義的女性保守政治家の支持獲得構造とイメージ機能 / 海妻径子
隠されたディスクール/セレブリティの理想/小さな差異のナルシシズム / 樫村愛子
現代日本における「リベラル」イメージの変容――「リベラル嫌い」に関する研究ノート /明戸隆浩

【討議Ⅱ】
事実への信仰 ディティールで現実に介入する / 荻上チキ×立岩真也×岸政彦

研究手帖
「1968年」の記録と記憶 / 相川陽一