日本人とリズム感

-「拍」をめぐる日本文化論-

樋口桂子 著

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日本人とリズム感

定価本体2200円+税

発売日2017年11月24日

ISBN978-4-7917-7028-1

「あなたはリズム感が悪すぎる!」
突きつけられた衝撃の一言。どうしてリズム感が悪いのか。そんな素朴な疑問からはじまったリズムの謎をめぐる冒険は、文学・絵画・歴史・文化・風土などあらゆるジャンルを横断して、西洋とはまったく違う日本独自のリズムの正体を明らかにしていく――。リズムをめぐる謎から描き出される、おどろきと発見の日本文化論。

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【目次】

まえがき


第1章 「ものおと」の気配
1 「ものおと」がする
2 気配と気分
  (1)気配の触感
  (2)声の気配
  (3)倍音と息の気配
  (4)静の気配と動の気分

第2章 リズムの方向
1 稲作のリズム
  (1)うなずきの方向
  (2)子音を聞きわける
  (3)拍子の切り取り
  (4)ウラ拍を聞く耳
2 文字のリズム

第3章 模倣のリズムと情景の模写
1 バロック・ダンスの準備
  (1)リズムの革命
  (2)バロック・ダンスの合図
  (3)踊る身体から演奏へ
  (4)歩くリズム
2 数の模倣から気分の模倣へ
  (1)バロックからルソーへ
  (2)成果としての粘るリズム
3 日本語の呼吸と模写の言葉
  (1)半価で自由な音
  (2)うつり、ひびき、うなる音
  (3)模写と擬音語
  (4)情趣のかたちと音の模写

第4章 リズムの距離
1 距離か場所か
  (1)「もの」、「こと」、「ひと」
  (2)「こと」の中の「もの」
  (3)「もの」の場
2 「もの」を生む距離
3 リズムの中景
  (1)「空」の中間
  (2)段差のリズム

第5章 「ソ」の裏側
1 ウラ・ウチ・ソ
  (1)ウロボロスのリズム
  (2)遠近法とコソア
  (3)「ソ」という中景
  (4)「ソ」のつくるリズム
  (5)J‐ポップのBメロ
  (6)「ソ」と推量
2 ウラに向かう身体と声
  (1)「裏」vs「対」
  (2)演歌のリズム
  (3)うなずかせる身体

第6章 「なつかし」のリズム
1 発声と「なつかし」
2 懐旧の中世
3 切断された聴き手
4 ねじれた時間のリズム

終章 リズムの断層


あとがき

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[著者] 樋口桂子(ひぐち・けいこ)

名古屋大学文学部卒業。リエージュ大学文学部留学を経て、1982年に東京芸術大学美術研究科満期退学。東京芸術大学美術学部助手、大東文化大学国際関係学部助教授を経て、現在、教授。著書に『イソップのレトリック』(勁草書房、1995)、『メトニミーの近代』(三元社、2005)。訳書にグループμ『一般修辞学』佐々木健一氏と共訳(大修館書店、.1981)、クリスチャン・メッツ『エッセ・セミオティック』(勁草書房、1993)。