定価2,200円(本体2,000円)
発売日2017年9月21日
ISBN978-4-7917-7012-0
大災厄のあとで哲学に何ができるのか。そして私は「巡礼」の旅に出た――。
モンゴルからアメリカへ、八丈島からフクシマへ、世界中の様々な場所を訪ね歩き、「いま・ここにはいない」自己へと変容する。知り得た知識を捨て、目的を持たずに歩き、経験の可動域を広げる。オートポイエーシスの第一人者が、歩いて歩いてたどりついた、行為哲学の真骨頂!
【目次】
はじめに
第1章 吟遊する哲学 Wandering Philosophy
第2章 ワールズ・エンド World’s End
2-1 チェジュ記 Notes of Jeju
2-2 ウエスト・コースティング West Coasting
2-3 イーストコースト・エクスプレス East Coast Express
2-4 生命の異系 Another life
第3章 ジャパニーズ・リンボ Japanese Limbo
3-1 大地の熱 Fire of Earth
3-2 ファンタスティックロード Fantastic Road
3-3 チバニアン Chibanian
第4章 フクシマ・ランドマーク Fukushima Landmark
4-1 現実性と希望の輪郭 Reality and Hope
4-2 ラディオアクティヴ奥の細道 Radioactive Narrow Path
4-3 フクシマ・レヴィジテッド Fukushima Revisited
おわりに
[著者] 河本英夫(かわもと・ひでお)
1953年鳥取県生まれ。東京大学教養学部卒業。同大学大学院理学系研究科博士課程満期退学。専門は科学論、システム論、オートポイエーシス。長崎大学助教授を経て、現在、東洋大学文学部哲学科教授、博士(学術)。あらゆる人間の生の深層に届く言葉を繰り出す唯一無二の哲学者。主な著作に『オートポイエーシス』『臨床するオートポイエーシス』(ともに青土社)、『〈わたし〉の哲学』(角川選書)等がある。